研究課題/領域番号 |
01550504
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大塚 和弘 筑波大学, 物質工学系, 教授 (50029881)
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研究分担者 |
大庭 卓也 帝京大学, 理工学部, 助教授 (00211110)
宮崎 修一 筑波大学, 物質工学系, 講師 (50133038)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Au-Cd合金 / ゴム弾性的挙動 / マルテンサイト変態 / 軌道放射光 / 4軸回折計 / 積分強度 |
研究概要 |
Au-47.5at%Cd合金には、ゴム弾性的挙動と呼ばれる古くから良く知られた奇妙な性質がある。これは、この合金をマルテンサイト変態直後変形すると、普通の金属と同様塑性変形を示すが、変態後室温で14時間程度時効すると、変形後応力除荷だけで歪が回復してしまうゴムのような性質である。歪の回復は、マルテンサイト中の双晶の可逆的な移動によって生ずることは明らかになっているが、時効によって双晶境界になぜ復元力が生ずるかは明らかでない。この現象に対しては二、三の機構が提唱されているが、いずれも実験的な裏付けがない。これらの中で、Liebermanのモデルは興味深いものである。彼のモデルによれば、双晶シア-は応力負荷後直ちに生ずるが、原子の微調整であるシャッフルには時間がかかることになり、双晶変形後マルテンサイトの構造は時間と共に変わることになる。この構造変化は短時間で起こるため、高エネルギ-物理学研究所の軌道放射光の高輝度のX線を用いて研究するのが、本研究のねらいである。まず構造因子の計算から、Liebermanのモデルが正しければ、回折X線の強度に十分検出可能な変化の生ずべきことが明らかになった。そこで軌道放射光の4軸回折計を用いて、8個の反射に対し、変態後5分から30分の間の強度ならびにプロファイルを時間の関数として測定した。この結果、回折線の積分強度は、変態後何ら変化しないことが明らかになった。このことは、Liebermanのモデルが成り立たないことを明らかにしている。これは否定的な結果であるが、ゴム弾性的挙動を理解する上で重要な結果である。次により肯定的な結果をうるため、測定精度を500倍に上げて測定した結果、off-Bragg条件では、回折線のプロファイルが時間と共にわずかながら変化し、結晶の中にロ-カルな変化が時効と共に生じているという結果が得られた。時効に伴うプロファイルの変化を今後も更に研究していく予定である。
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