研究課題/領域番号 |
01550505
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
七尾 進 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (60013231)
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研究分担者 |
渡辺 康裕 東京大学, 生産技術研究所, 教務技官 (80182955)
桜井 吉晴 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (90205815)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 半導体超格子 / 界面 / X線回折 / X線異常散乱 / ガリウム・ヒソ@アルミニウム・ヒソ / MBE法 / 成長中断 |
研究概要 |
MBE法により、(GaAs6層/AlAs2層)120周期の超格子結晶試料を、AlAs/GaAs界面で60秒、GaAs/AlAs界面で30秒の成長中断時間を入れたものおよび全く入れないものの2種類作成した。 これらの試料について、高エネルギ-研究所放射光施設の精密4軸X線回析測定装置を用いて、構成元素のGa、Asの吸収端の近傍のX線数ヵ所で、GaAsの(200)および(400)近傍に現われるX線超格子構造第0ピ-ク、+1及び-1サテライト・ピ-クを、結晶成長方向である〈100〉およびヘテロ界面方向である〈110〉について精密測定した。同時に、電子計算機中に種々のモデルを作成してこれらのX線回析プロファイルをシミュレ-トし、超格子における実際の原子配列と各X線回析ピ-クの形状、強度との関係を対応づけを行なった。 主たる結果は次のとおりである。成長中断を加えた試料では+1および-1サテライト・ピ-クは単一ピ-クとなるが、行なわなかった試料においては4ピ-クに分裂しているという際だった差異が見いだされた。後者の場合のピ-クの分裂は、コンピュ-タ・シミュレ-ションの結果から、1層のずれを有する超格子周期が10%程度混入している状況を反映していることが判明した。前者の場合は、この混入率が1%以下であると評価された。また、X線異常散乱効果の解析により、成長中断による原子配列の変化はガリウムとアルミニウムのIII族原子同士の置換によるものが支配的であることを明らかになった。すなわち、「成長中断」は界面の平坦化と超格子の周期性の向上に効果があることを、平坦性のスケ-ル、周期性の規則化の状況を具体的に示して明らかにすることができた。
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