研究課題/領域番号 |
01550510
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
早川 元造 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60093621)
|
研究分担者 |
岡本 尚機 鳥取大学, 工学部, 助手 (30029889)
岡 宗雄 鳥取大学, 工学部, 教授 (60029866)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 部分安定化ジルコニア / 相変態 / マルテンサイト / 自己調整 / 歪緩和 / ア-クメルト / ヘリングボ-ン組織 / 晶癖面 |
研究概要 |
1.目的:イットリア添加ジルコニア正方晶相(t相)→単斜相(m相)変態について変態機構および結晶学的様相(形態、晶癖面、方位関係、格子不変歪等)を明らかにすること。 2.方法:試料はア-クメルトしたZr02-2mol%Y203であり、鋳放し状態ではヘリングボ-ン状のt相であるが、電顕試料中には薄片作製中に生じたと思われるm相を若干存在した。t→m変態は大気中300℃時効により誘起した。 3.結果:初期試料中のt相ヘリングボ-ン組織中に生成するm相に関して得られた結果は次の通りである。 (1)300℃時効によってt相ヘリングボ-ン組織の双晶バンド中に板状m相が生成する。電顕観察およびX線回折実験より晶癖面、格子定数、方位関係等が求められた。また、板状m相には格子不変歪の痕跡と思われる筋状コントラストが観察された。これらの観察結果はマルテンサイトの現象論計的手法によって整合的に説明することができた。 (2)時効時間の増大と共に板状m相は成長し、母相であるt相ヘリングボ-ン組織のバンド境界に衝突した場合に異なるバリアントを誘発する。これらのバリアントは一つのバンド内で(100)m接合面を共有して成長し、バンド境界面はそのまま引き継がれる。その結果新たにm相のヘリングボ-ン組織が形成される。この構造はt→m変態に伴う大きなせん断成分の緩和によって説明することができた。
|