研究課題/領域番号 |
01550532
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属加工
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八田 夏夫 京都大学, 工学部, 助教授 (30026041)
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研究分担者 |
梅田 吉邦 京都大学, 工学部, 助手 (30026132)
石井 隆次 京都大学, 工学部, 助教授 (20026339)
宅田 裕彦 京都大学, 工学部, 講師 (20135528)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ミスト冷却 / 二相流 / ノズル内流動 / 自由噴流 / 衝突機構 / ライデンフロスト運動 / 膜沸騰 / 熱伝導 / 鋼材の緩冷却 / 流れ場の数値解析 / スプレ-ノズルの設計 / 空気と水滴群の流れ場 / ライデンフロスト温度 / 二相流の自由噴流 / 膜沸騰機構 / 壁面と粒子群の衝突 / スプレ-およびミスト / ガス-粒子2相非平衡ノズル / ノズルの形状設計 / 粒子群離散化モデル / ガス-粒子の相自由噴流 / 2相流の固体壁面との相互作用 / 冷却能制御 / 沸騰・非沸騰 |
研究概要 |
本研究グル-プは、これまでの二相流に関する基礎的な知識に基づき、二相流の流れ場を求めるためのアルゴリズムを構築した。すなわち、ガスと液滴粒子相からなる混相流のノズル内流れの流動特性を厳密に理解できる理論の構成、およびミスト・スプレ-冷却の操業条件に最適となるノズルの幾何学的形状の設計手順を実用化した。つぎに、二相流のノズルからの自由噴流領域の理論解析を行った。得られた数値結果においては単相流の場合の自由噴流と二相流の場合のそれを対比し、その結果を物理的に解釈するとともに二相流を構成する液滴径の相違が流れ場に及ぼす効度を詳細に研究した。さらに、ノズルから噴出する二相流が固体壁面と衝突するときの流動特性を理論解析した。この問題において、重要なことは粒子が固体壁面と衝突したときの粒子・壁面の接触の挙動の取り扱いである。本研究の主目的である連続鋳造工程の二次冷却帯に見られるように、凝固直後の1000℃以上の高温表面をもつ鋳片をスプレ-やミストで冷却するとき液滴が表面に接触すると同時に、液滴の衝突面に蒸気が生成され、不完全ながら弾性的な衝突を起こす。よって、平板に衝突した粒子は完全弾性的に跳ね返るものと仮定して、二相流が固体壁と衝突するときの数値解析を行った。最後に、ノズルから噴出するラミナ-水流が高温鋼板表面上に衝突すると同時に水膜が形成され、鋼板上を流れ水温が上昇し、膜沸騰が起こるまでのプロセスを理論解析し、数学モデル化した。噴霧による冷却特性はラミナ-冷却のそれとは異なるが、膜沸騰の発生機構はほぼ同様と考え、その詳細な研究は今後の課題として残している。 以上述べたように、本研究の所期の目的はほぼ達成されたと考えているが、末解決のまま残された問題も多く、特に実験的な観点から今後ともこの研究を継続していくことが重要と考えている。
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