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純鉄の結晶粒界近傍での水素析出による塑性変形とAEの発生

研究課題

研究課題/領域番号 01550555
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 金属材料
研究機関福井工業大学

研究代表者

羽木 秀樹  福井工業大学, 工学部, 講師 (40117213)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード水素 / 拡散係数 / 水素ぜい性 / 温度依存性 / クラック / トラップ効果 / アコ-スティック・エミッション
研究概要

本研究の目的は、カソ-ド電解法で水素を吸収させた純鉄中で観察される微小クラックの発生過程を明らかにすることであり、次のような実験を行ない、各種の実験結果を得た。
1.純度と転移密度の異なる鉄試料中の水素の拡散係数を電気化学的水素透過法で測定し、その温度依存性、不純物量依存性、転位密度依存性を得るとともに、それらを理論的に解析して次の結果を得た。(1)不純物と転位の影響を受けていない鉄中の水素拡散係数(D)の温度依存性は次式で表される。D(m^2/s)=5.8×10^<-8>exp(-4.5(KJ/mol)/RT)。(2)通常の熱処理条件では試料中の転位密度が十分に小さくならないために、室温付近での鉄中の水素の拡散係数の測定において、常に転位のトラップ効果の影響を考慮しなくてはならない。(3)99.9mass%Fe以上の純度の鉄試料であれば、室温付近での水素の拡散係数の測定では、不純物原子の影響をほぼ無視できる。(4)転位のトラップ効果は、転位のまわりのひずみ場の存在に起因する。
2.鉄鋼中の水素の拡散に対する合金元素の影響を調べるために、Al、Si、V、Cr、Mn、Co、Ni、Moの置換型合金元素を含むα相の鉄合金中の水素の拡散係数を測定するとともに、合金化による格子定数の変化を調べて、次の結果を得た。(1)これらの元素の合金化により水素の拡散係数は減少する。(2)合金元素によるトラップ効果は、合金元素のまわりのひずみ場に基づいて説明できる。
3.水素を吸収させた各種純鉄、炭素鋼中におけるクラックの発生を、光学顕微鏡、走査電子顕微鏡で観察して、クラックの発生場所は資料の純度、炭素濃度、熱処理条件、冷間加工条件によって複雑に変化することが明らかとなった。
4.水素吸収に伴うクラックの発生をアコ-スティック・エミッションで検出できることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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