研究課題/領域番号 |
01550593
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
東原 秀和 信州大学, 繊維学部, 教授 (40026141)
|
研究分担者 |
沖野 不二雄 信州大学, 繊維学部, 講師 (60214037)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | グラファイト層間化合物 / フッ素化学 / フッ化水素 / 高エネルギ-密度リチウム電池 / クラファイト層間化合物 |
研究概要 |
1.フッ素存在下のHF溶液におけるインタ-カレ-ション反応のメカニズムを解明した。フッ化物を溶解したHF溶液にグラファイトを浸漬し、この系にフッ素ガスをフロ-すると、まず graphite bifluoride CxHF_2が生成する。HF溶液中で[MFy^ー]〉〉HF_<2ー>の条件が満足されるなら、CxHF_2のHF_<2ー>はMFyによって置換されフッ化物ーグラファイト層間化合物CxMFyが生成することが明らかにされた。この新規合成法を用いて、CxSnFy、CxPbFy、CxBF_4、CxCrFy、CxRhFy等の新しい層間化合物を合成した。CxBF_4の場合は、HF溶液中のBF_<4ー>の濃度を制御することにより、ステ-ジ数をコントロ-ルすることができることも明らかにされた。 2.EXAFSを用いて第2ステ-ジC_<30>SnF_5の面内構造を決定した。また、 ^<119>Snのメスバウア-スペクトルはインタ-カレ-ト種の酸化状態が+IVであることを示した。さらに、室温と4.2Kにおけるスペクトルを比較すると、4.2Kでのスペクトルはブロ-ドで非対称となり、何らかの二次元相転移と四極子分裂を示唆している。 3.CxSnFyについての詳細なX線構造解析を実験するとともに、 ^<119>Snのメスバウア-スペクトルの温度変化を測定した。その結果、ピ-クの半値幅が160〜140Kで不連続に変化することが明らかにされた。この現象は、グラファイト層間にあるSnFy層の二次元相転移を示唆している。 4.無水フッ化水素溶液系を用いてステ-ジ2のCxCrFyとCxRhFyを合成することができた。その光反射スペクトルの測定から電荷移動度f、フェルミエネルギ-E_Fを評価した。C_<21>CrF_<4.5>、C_<28>RhF_<3.3>(HF_2)_<1.3>のf、E_Fはそれぞれ0.50と0.59、0.9eVと0.89eVであった。
|