研究課題/領域番号 |
01550607
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
延与 三知夫 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (10001710)
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研究分担者 |
町田 憲一 大阪大学, 工学部, 助教授 (00157223)
小平 絋平 (小平 紘平) 北海道大学, 工学部, 教授 (60002002)
国松 敬二 エコスリサーチ, 研究員 (10002114)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 酸素 / 窒素 / 窒素酸化物 / 電解還元 / 金属ポルフィリン / On-line質量分析法 / 電気化学的還元 / in situ反射赤外法 / on line質量分析法 |
研究概要 |
1。酸素分子の還元:さきに本研究室では白金-イリジウム系が酸素の電解還元に優れた性能を有することを見いだしているが、本研究においてもそれを確認し、更に他の興味ある知見も得られた。しかしこの電極の安定度は特に酸素還元の電位領域で充分とは言い難い。次にシリカ担持コバルトポルフィリンコロイド触媒で修飾した電極を用いた研究でCoTPPを用いた場合には酸素分子がH_2O_2までしか還元されないのに対し、Co_2FtF_4の場合には水まで還元されることが明らかになった。 生体類似の系は酸素の取り込みに優れた性能を持つと期待される。生体内での酸素の運搬に重要な金属ポルフィリン(ここではコバルトポルフィリン)をシリカ微粒子に担持したコロイド触媒は、酸素還元に対して高い活性を示し、特にポルフィリン環が2量化したFace-to-faceポルフィリンでは酸素を水まで直接還元できることが明らかになった。2,3の酵素系についても検討を行ない、興味ある結果を得た。 2。窒素分子及び窒素化合物の還元:窒素分子の電解還元には有機金属錯体修飾電極など、興味ある系が報告されている。本研究でもいくつかの類似の系について実験したが、従来の結果より特段に優れた系を見いだせなかった。Ti+Moの混合酸化物電極、あるいはMoO_4^-修飾Cu電極等も活性は認められなかった。 関連反応である窒素化合物の電解還元については、新しい手法であるDEMS(On-line質量分析装置)を用いて、既報の結果に新しい知見を加えることが出来た。即ち白金電極上の硝酸イオンあるいは亞硝酸イオンの電解還元は、従来窒素分子まで還元されるとする説と、されないとする説とがある。本研究ではこの反応の実時間追跡に成功し、反応機構をより詳細に調べることが出来た。その結果、窒素分子までの還元は過渡的に極く初期にのみ起こり、その後はそれが抑制され、他の生成物を与える反応が主体になることが明らかになった。
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