研究課題/領域番号 |
01550612
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
伊藤 公紀 横浜国立大学, 環境科学研究センター, 助教授 (40114376)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 固体表面 / 薄膜 / 光導波路 / リン酸鉄 / スピンコ-ト / テ-パ-カプラ- / ペロポキソタングステン酸 / ガラス光導波路 / 表面 / 化学反応 / 薄膜光導波路 / 断熱遷移 |
研究概要 |
1.体表面モニタリングへの光導波路の導入 固体表面を場とする化学反応には重要なものが多く、また、固体表面の薄膜の機能は近年急激に工業的重要性を増しつつある。我々は光導波路を用いて、固体表面や薄膜の表面で起こる化学反応を高感度に追跡する手法を提案し(1988)、この手法に適した光導波路系を開発している。 表面モニタリング用の光導波路システムの開発 本研究では、特に次のようなアプロ-チを行った。 2.1.光の断熱遷移を利用した多層構造光導波路 厚い導波層を持つ導波光の損失が少ない導波路の上に、屈折率が高く表面感度が大きい薄膜殺波路を重ね、この二つの導波路をテ-パ-カプラ-で結合させた光導波路系を構築し、その基本特性を測定した。厚さ約2μmのガラス光導波路上にスピンコ-トされた厚さ0.2μmの燐酸鉄薄膜光導波路では、90%の断熱遷移が起こるために必要なテ-パ-カプラ-の長さは、0次モ-ドでは0.5mm、1次モ-ドでは1mmであった。この手法を用いて幅1mmのバンド光導波路を形成し、相対感度を測定したところ約10^3となり、ガラス導波路を用いた測定と比較して数十倍の値を得た。 2.2.新しい光導波路部品材料の作成 スピンコ-トにより溶液から薄膜を得ることができるペロポキソタングステン酸の光学的特性を測定し、その薄膜を種々の光導波路部品に適用した。特に、この物質の屈折率が2.0以上と、100゚Cの低温で形成可能な薄膜として最も高い屈折率を持つことを初めて見いだした。この特性を利用して、薄膜光導波路、ARROW型光導波路、レリ-フ型回折格子などの光導波部品が作成できた。この他、ガラス光導波路の基本特性を測定し、表面感度を決める因子を詳しく解折し、酸化タングステンのフォトクロミズムと組み合わせた化学センサ-を提案した。
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