研究課題/領域番号 |
01550623
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 (1990) 大阪大学 (1989) |
研究代表者 |
田中 晃二 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (00029274)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 二酸化炭素固定 / αーケト酸 / βーケト酸 / 光合成菌 / 亜硝酸イオン / 異化型還元反応 / CO_2の1、2付加反応 / CO_2の1,2付加反応 / トリカルボン酸サイクル / 還元的カルボン酸サイクル / γーケト酸 / フェレドキシンモデル |
研究概要 |
最近、炭酸ガスの有効利用の観点から炭酸ガス還元反応が活発に研究されているが、その還元生成物は一酸化炭素、ギ酸、メタノ-ル、メタン等のC1化合物に限られている。一方、生物による炭酸ガス固定反応は必ず炭素ー炭素結合生成を伴って起こり、以下の3種に大別される。1、5ー2リン酸リブロ-スのカルボニル炭素へのCO_2固定とそれに引き続いた加水分解による2分子のグリセリン酸生成(C3植物)、ピルビン酸へのCO_2固定によりオキザロサク酸生成(C4植物)、およびアセチルコエンチ-ムAからのピルビン酸生成(光合成菌)。本研究では生体によるCO_2固定を化学的にシミュレ-ションするために鉄ーイオウたく白モデル化合物FeSおよびMoFeSクラスタ-触媒とするCO_2固定反応を行い触媒的なケト酸生成に成功し、以下の結果を得た。 CO_2を含むアセトニトリル中、[Fe_4S_4(SPh)_4]^<2ー>の電気化学的還元種を触媒、ケトンをプロトン源としてNO_2^ーを還元すると、触媒的にN_2とβーケト酸が生成した(1式)。またN_2の前駆体としてN_2OとN_2O_2^<2ー>の生成を確認した。 2NO_2^ー+8RC(O)CH_3+8CO_2+6e^ー→N_2+8RC(O)CH_2COO^ー+4H_2O (1) CO_2飽和アセトニトリル中、[Mo_2Fe_6S_8(SEt)_9]^<3ー>を触媒とするチオエステルへのCO_2固定では光合成細菌同様に触媒的にαーケト酸が生成した(2式)。 RC(O)SEt+CO_2+2e^ー→RC(O)COO^ー+EtS^ー (2) さらに(2式)の反応条件下でチオエステルの代わりにα、βー不飽和ケトンを反応させると二重結合へのCO_2の1、2ー付加反応が起こることを見いだした(3式)。 CH_2=CHC(O)OR+2CO_2+2e^ー→^ーOOCCH_2CH(COO^ー)C(O)OR (3)
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