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不飽和カルボニル化合物のVIII族金属触媒による化学選択的接触還元法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 01550635
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 有機工業化学
研究機関東北大学

研究代表者

今泉 真  東北大学, 工学部, 教授 (00005216)

研究分担者 石山 純一  東北大学, 工学部, 講師 (80005529)
井上 祥雄  東北大学, 工学部, 助教授 (50005518)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードVIII族金属接触還元触媒 / 化学選択的接触還元 / 非共役飽和ケトン / 共役不飽和ケトン
研究概要

遷移金属触媒による水素化反応は有機化合物の還元法として広く利用されちる重要な反応であるが、その選択性は基質の構造のみならず触媒の種類などによっても変わるため、選択的還元については未だ不明の点が多く残されている。本研究では、選択的接触還元の触媒設計の基礎を確立する目的で非共役不飽和ケトンである5,6-ジメチル-5-ヘプテン-2-オン(I)と4-イソプロピリデンシクロヘキサノン(II)および共役不飽和ケトンである2,3-ジメチル-2-シクロヘキセノン(III)のVIII族金属触媒による水素化の化学選択性について検討した。
IおよびIIの水素化の化学選択性は触媒金属により非常に異なり、触媒金属の各周期ごとに Ni<Co;Pd<Rh<Ru;Pt<Ir<Osの順に不飽和アルコ-ル選択性を増加し、PtとPd触媒は選択的に飽和ケトンを生成したが、Co触媒は逆に不飽和アルコ-ルを選択的に生成した。以上の触媒金属の不飽和アルコ-ル選択性の順は各周期の金属の酸素に対する親和力の増加に序列に対応することに注目し、各触媒金属の化学選択性の差は金属固有の性質の差が触媒表面に反映することに基づくものと推定した。
一方、IIIの水素化における各触媒の化学選択性は、I,IIの場合と類似の傾向を示し、PtとPd触媒は選択的に飽和ケトンを生成したが、その他の触媒の不飽和アルコ-ル選択性は一般にI,IIの場合より非常に低下した。しかし、Os触媒のその選択性はCo触媒よりも優れ90%以上に達した。以上の事実は、血はI,IIの場合と異なり水素の1,4付加による飽和ケトンの生成経路が加わり、この経路の寄与がOs<Ru<Coの触媒順に増加することに基づくものと考えた。
以上の本研究結果は非共役および共役不飽和ケトンの接触還元における化学選択的触媒設計に対し一つの指針を与えたことになる。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shin IMAIZUMI: "Chemoselectivity of Group-VIII Metal Catalysts in Hydrogenation of Enones" Bulletin of the Chemical Society of Japan. 63. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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