研究課題/領域番号 |
01550675
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宇根山 健治 岡山大学, 工学部, 教授 (00033150)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | トリフルオロメチル化 / フルオロセレノ化 / フルオロスルフェニル化 / オキシトリフルオロメチル化 / 2フッ化キセノン |
研究概要 |
1)臭化トリフルオロメチルとカルコゲニドアニオンとの反応による、トリフルオロメチル化 臭化トリフルオロメチルをセレニドアニオンと反応させると、一電子移動を起こし、トリフルオロメチルラジカルが生成する。CF_3・ラジカルはオレフィンに付加し、中間体ラジカルがセレニドアニオンと反応して、アニオンラジカルを経て、最終的にハロゲン化アルキルへと連鎖移動する。CF_3Brとの反応で30%の収率だが、トリフルオロメチルセレン化が可能となった。本反応では、一般のヨウ化ペルフルオロアルキル化に応用できる末端オレフィン、ビニルエ-テル、ビニルスルフィドに有効である。対応するチオラ-トとの反応はセレンに比べ反応速度はやや遅いが、収率はビニルエ-テルで80〜90%となり満足いく結果であった。この応系に5〜10%モル当量のセレニドを加えると、反応は速くなり、単独では反応しないPーニトロチオフェノ-ルも反応する。従って、イオウ-セレン系では、セレニドからの電子移動で反応が開始し、チオ-ルへと連鎖移動していることになり、セレニドを触媒とするトリフルオロメチルースルフエニル化反応が実現できた。一方、テルリドイオンを用いると、ー40^゚C付近でも、電子移動が起こることが確認でき、極低温での電子移動反応を構築できる可能性が開かれた。 2)電解トリフルオロメチル化反応 トリフルオロ酢酸を電解酸化して調製した、CF_3・ラジカルを酸素存在下で反応させると、例えば、アクリル酸ブチルの3ー位にCF_3基を、2位に水酸基またはカルボニル基を導入できる新規反応を見い出した。本反応は、CF_3・ラジカルとの反応で生成した、αーカルボアルコキシラジカルが酸素と反応し、脱水反応を経て、αーカルボニル化が進んだものと考えられる。
|