研究課題/領域番号 |
01550715
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小林 一清 名古屋大学, 農学部, 助教授 (10023483)
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研究分担者 |
岡田 鉦彦 名古屋大学, 農学部, 教授 (20023103)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 生体機能材料 / 糖質工学 / 分子認識 / 開環重合 / 合成多糖 / オリゴ糖 / 糖質高分子 / 細胞特異性材料 |
研究概要 |
オリゴ糖や多糖の、分子認識・細胞認識に基づく精妙な分子生体機能の本質を、分子レベルあるいは細胞レベルで解明することや、その基盤に立って、新しい生医学材料や生理・薬理活性物質を創出することは、緊急かつ重要な研究課題である。本研究では、ガラクト-ス、マンノ-ス、およびNーアセチルグルコサミンを細胞認識糖鎖として活かして、高分子物質の機能デザインの展開を図った。次の6項目の新規細胞特異性高分子材料を開発した。1.細胞認識信号であるNーアセチルグルコサミンを側鎖にもつ高分子量のポリスチレン誘導体を合成した。2.ラクト-ス置換スチレンモノマ-のテロメル化により、およそ、1から10の重合度からなるオリゴマ-を調製した。アシアロ糖タンパク質レセプタ-との相互作用を詳細に調べるためのモデルとなる。3.アンヒドロ糖誘導体の開環重合法を二糖に応用して、主鎖も側鎖もマンノ-スからなる完全に制御された構造の櫛形分枝多糖を得た。この合成マンナンとレクチンとの相互作用を二重拡散沈降法により調べて、酵母マンナンと比較することにより、構造の特徴を明らかにした。4.開環重合に隣接基関与を組み込んで(1→6)ーβーDーガラクトピラナンの合成に成功した。モノクロナ-ル抗体と反応して興味深い機能を発現することが期待される。5.両親媒性の星型グラフト糖質重合体をマクロモノマ-法により合成した。βーメルカプトプロピオン酸をテロゲンとして用いて、新規糖質ビニル化合物であるグルコ-ス=エチルメタクリレ-トのテロマ-化を行った。末端のカルボキシル基をpービニルベンジルアミンで処理してマクロマ-を調製し、その単独重合を行った。6.ラクト-スおよびマルト-スの還元性末端を1,4ージアミノブタンで処理して、アミノ基をもつラクト-ス誘導体を調製し、ポリグルタミン酸のカルボキシル基とカップリングさせて、オリゴ糖鎖をもつポリペプチドを合成した。
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