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超臨界二酸化炭素抽出による酵素平衡反応の制御

研究課題

研究課題/領域番号 01550724
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学工学
研究機関東北大学

研究代表者

新井 邦夫  東北大学, 工学部, 教授 (10005457)

研究分担者 阿尻 雅文  東北大学, 工学部, 助手 (60182995)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード超臨界 / 二酸化炭素 / トリグリセリド / エステル交換反応 / リパ-ゼ / 抽出 / 反応速度 / 脂肪酸
研究概要

酵素を用いたエステル交換反応プロセスは、可逆反応であるため平衡転化率が低く、高い生産性を期待できない。本研究では、超臨界二酸化炭素抽出により、反応阻害物資のみを選択的に抽出しつつ反応を進行させることにより、高い反応速度と平衡転化率とを達成する酵素反応プロセスの開発を目的とし以下の研究を行った。
トリカプリリンおよびオレイン酸エチルの初濃度をそれぞれ17wt%,67wt%とし、反応温度40°C、圧力1、10MPaの下で、二酸化炭素を導入しつつエステル交換反応を行った。酵素としては、1、3-特異性のリパ-ゼを多孔質体上に固定化したものを用い、10wt%仕込んだ。気相出口部には、高さ方向に40-80°Cの温度分布を付与した還流塔を設置し、二酸化炭素に抽出される反応物資を還流させ、生成物のみを選択的に除去することを試みた。常圧下では、平衡転化率は40%弱程度であったが、生成物であるカプリル酸のみを超臨界二酸化炭素により選択的に抽出しつつ反応を進行させたところ、反応速度を高く維持しつつ平衡転化率を60%に向上させることができた。これは、酵素が1、3-特異性であることを考慮すると、90%以上の転化率に相当する。さらに、反応物資に含有する不純物も同時に除去することができ、精製をともなう反応の可能性も示唆された。また、反応速度を評価したところ、高圧下での酵素活性は常圧下での酵素活性とほぼ等しく、活性を維持できることがわかった。
以上の結果は、本手法が、このような平衡反応系のプロセスの高効率化、高生産性化に極めて有効であることを示している。現在、さらにプロセスの連続化を計画しており、すでにそのための予備的実験を行っている。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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