研究課題/領域番号 |
01550725
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三浦 隆利 東北大学, 工学部, 助教授 (60111259)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | シミュレ-ション / 物質移動 / 伝熱 / 石炭 / 乾留ガス / コ-クス |
研究概要 |
1.物質及び熱移動に関する研究では、基礎実験として円筒状コ-クス試料(径φ20mm×30mm)内にガスを流し、多孔質内の物資移動を推算する際に不可欠なコ-クスの透水係数を測定し、コ-クスの乾留温度、気孔率等をパラメ-タとした透水係数の実験式を得た。その結果、軟化点以下の温度における石炭層の透水係数は、温度と共に増加し、軟化点付近でステップ状に減少し、最少値を示した。軟化点以上では、再び温度と共に増加するが、気孔率の減少と共に透水係数も減少することが示された。 2.1次元流れをシミュレ-トするために内、径φ10mm×長さ250mmの円筒試料内に石炭を充填し、実炉内と同様な温度分布の経時変化を試料長さ方向に与え、両端から出てくる熱分解ガスを定量分析可能な装置を試作した。 3.乾留反応によるガス生成挙動をシミュレ-ションするため、理想気体の状態式、上記1.で測定したダルシ-速度、熱分解反応速度式、エネルギ-および物質収支式を連立した解析法を開発した。また解析法として、コントト-ルボリュ-ム法による差分近似、風上差分法および緩和法を用いることが適当であることが明白となった。 4.解析の結果、生成ガスの分圧分布形状は、メタン、エタン、炭酸ガスのように長手方向に極大を示すタイプ、水蒸気、エチレンのように極小値を示すタイプ、水素、一酸化炭素のように加熱面で生成量を頂点とした山形を形成するタイプの3種に大別された。 5.実験結果は、加熱初期において加熱面側からガスが流出するが、軟化点以後において石炭層中心から流出するようになる。解析によりこの傾向を再現できることを示した。
|