研究課題/領域番号 |
01550726
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 邦夫 東京大学, 工学部, 教授 (70010808)
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研究分担者 |
堤 敦司 東京大学, 工学部, 講師 (00188591)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 微粒子 / 炭酸カルシウム / 三相反応器 / 気泡ウェ-クの役割 / 微粒子生成 / 三相反応 / 構造制御 / 炭酸カルシウム粒子 |
研究概要 |
本研究は、水酸化カルシウム水溶液中に二酸化炭素を吹き込み炭酸カルシウムの微粒子を生成させる実験を行い、その粒径および粒子形状を調べ、微粒子生成機構を明らかにし構造制御手法を確立することを目的としている。そのため気泡周囲での微粒子発生を調べる実験と諸因子が粒径および粒子形状に与える影響を調べる実験を行い、以下のことが明らかになった。 1.反応速度が速いため、粒子は気泡周囲およびウェ-ク中で主に生成し、成長および凝集が起こる。ウェ-ク中では成長している粒子表面からせん断あるいは衝突によって微小なフラグメントがはがれ核となる二次核発生が起こる。反応の初期では、ウェ-ク中で小さな凝集塊同志が衝突して結合し、大きな凝集塊を生成する。 2.反応の初期で非晶質炭酸カルシウム粒子が生成し、それが水酸化カルシウム粒子を覆い、その溶解速度を低下させる。そして次ぎに、pHの値の低下に伴って非晶質粒子の溶解が起こり、水酸化カルシウムが再び溶解し始め、カルサイト粒子が生成する。 3.最終生成物であるカルサイト粒子の形状は、反応途中でpHが極小値をとるときのその値によって大きく変化することがわかった。 4.二酸化炭素の吸収速度は主にガス供給速度によって支配され、ガス供給速度および水酸化カルシウム濃度はカルサイト粒子の形状に影響を与える。また、かく伴速度は、ガス供給速度が小さいときにのみガス吸収に影響を与えるが、粒子の形状には直接影響しない。 以上のように、本プロセス開発の上で重要な基礎的事項が明らかになった。
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