研究課題/領域番号 |
01550733
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐田 栄三 京都大学, 工学部, 教授 (60023024)
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研究分担者 |
寺嶋 正明 京都大学, 工学部, 助手 (30172092)
加藤 滋雄 京都大学, 工学部, 講師 (20026272)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 免疫アフィニティクロマトグラフィ- / 抗体 / 抗原 / ペプチド免疫 / 生理活性物質精製法 |
研究概要 |
免疫アフィニティクロマトグラフィ-はバイオ生産物の精製の有力な手段であるが、精製目的物質を失活させることなく回収することが重要である。このためには、穏和な条件で目的物質を解離する抗体リガンドを入手することが必要である。本研究では、抗原としてのアミノ酸の特性が抗原-抗体解離特性に与える影響を明らかにするために、ph6前後で荷電状態が変化するヒスチジンを含むペプチドと、そのヒスチジンを非極性のアミノ酸であるアラニンで置換したペプチドに対する抗体の抗原吸着特性を検討した。また、タンパク質(ミオグロビン)の一部のアミノ酸配列部分を免疫して得た抗体とタンパク質の結合特性も検討した。得られた主な結果は 1.ヒスチジンを3個所に含む10残基のペプチドに対する抗体は中性phに近いph6付近で抗原の結合量が急激に減少した。また、このヒスチジンの内の1つが抗原-抗体結合に必須で、これをアラニンに変えたペプチドは結合しなかった。 2.上記ペプチドの必須のヒスチジンをアラニンに変えたペプチドに対する抗体の抗原結合量のph依存性はヒスチジンを含む場合に比べて小さかった。これらの結果から、抗原決定基にヒスチジンを含む部分を免疫すれば、中性ph付近で抗原と解離するアフィニティクロマトグラフィ-に適した特性の抗体が得られる。 3.ミオグロビンのアミノ酸配列の一部をなすペプチドを免疫して得た抗体は、ミオグロビンからヘム鉄を除去したアポミオグロビンと結合し、また酸性ph領域でミオグロビンとも結合した。この抗ペプチド抗体は比較的構造の自由度の大きい状態のもとのタンパク質と結合すると考えられる。
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