研究課題/領域番号 |
01550752
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 九州大学 (1990) 国立公害研究所 (1989) |
研究代表者 |
植田 洋匡 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70026186)
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研究分担者 |
宮嵜 武 国立環境研究所, 大気環境部, 主任研究員 (50142097)
烏谷 隆 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (30150527)
天本 肇 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (00038548)
辰野 正和 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (70038553)
花崎 秀史 国立公害研究所, 大気環境部, 研究員 (60189579)
鵜野 伊津志 国立公害研究所, 大気環境部, 研究員 (70142099)
小森 悟 九州大学, 工学部, 助教授 (60127082)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 乱流拡散 / 成層流 / 安定成層 / カウンタ-グラディエント拡散 / アクティブスカラ- / パッシブスカラ- / 乱流理論 / クロ-ジャ-問題 / クラ-ジャ-問題 |
研究概要 |
[目的] 温度成層乱流中では、温度(アクティブスカラ-)の変動が浮力を諾起して乱流構造及び拡散機構を大きく変化させ、極端に強い安定成層乱流中には温度勾配に逆らった方向への熱の拡散(カウンタ-グラディエント拡散)が起きる。本研究は、このような乱流場に、汚染物質(パッシブスカラ-)を放出した場合の温度(アクティブスカラ-)と物質(パッシブスカラ-)の乱流拡散機構の相違を明らかにすることを目的とする。昨年度、これの基礎実験、基礎理論はほぼ完成したので、本年度は応用研究を中心とし、密度成層効果が支配的な役割を果たす種々の気象現象、大気汚染現象の風洞実験と数値実験を実施した。 [実験] 温度条件の種々の組合わせにより安定ー不安定成層域の共存する乱流境界層を大型拡散風洞内に形成させ、熱のカウンタ-グラディエント拡散乱流場について速度、温度変動場の構造とそれらの流下方向の変化を追跡した。 [理論および数値予測] 昨年度は乱流モデルとして乱流エネルギ-および乱流エネルギ-消散速度、温度変動強度およびそのディストラクション速度に対する4つの偏微分方程式と、運動量、熱の乱流フラックス方程式の局所平衡仮定から得られる代数方程式からなる、アルジェブライックス・ストレスモデルを構築した。本年度はこれを気流数値モデル、大気汚染輸送/拡散/反応/沈着モデルに組み込んで種々の数値シミュレ-ションを実施した。まず、典型的な密度乱流である重力流(密度流)について、その中でのKelvin Helmholtz 不安定、internal bore、solitary waveの発生・発達の数値シミュレ-ションに成功し、これらと重力流全体のダイナミックスとの関連を明らかにした。更に、密度成層効果の強い拡散場での大気汚染現象として、熱的に誘起された局地風場(関東甲信越地域の大気汚染長距離輸送)および冬期夜間の都市境界層中でのNO_2、光化学オキシダント、二次生成粒子、酸性雨汚染現象の数値シミュレ-ションを行い、汚染濃度特性、乾性・湿性沈着量分布および排出削減効果の課価を行った。
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