研究課題/領域番号 |
01560004
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
育種学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
渡部 信義 岐阜大学, 農学部, 助教授 (90126764)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | クロロフィル / クロロフィルタンパク質複合体 / チラコイド膜 / 光光学系II / 細胞質 / クロロフィル突然変異 / 光合成 |
研究概要 |
1.Triticum aestivum(ゲノム式=ABD)、T、thaondar(A)、Aegilops speltoides(S)、およびAe:squarrosa(D)ゲノムの第3葉からチテコイド膜を単離し、Deripht160-PAGE電気泳動法を適用してクロロフィルタンパク質複合体のcoreconplexとlight harresting complexに結合しているクロロフィルの量比を明らかにした。(1)本泳動法によるfree chloro phyll量は全体の1〜2%であった。(2)クロロフィルa:b比の高いT.thcoudarは光化学系II(PSII)のcore complex(CCII)の割合が高く、単位葉面積当たりのCCII/LA:μmol/m^2)も高かった。(3)CCII/LAが高い値を示すことはPSIIの反応中心数が多いことを示している。(4)一方、Ae、squarrosaは最も低い値を示した。2.1に供試した系統の館和光下の光合成活性(Pmax)とCCII/LAとの間には有意な正の相関(r=0.96)があった。3.パンコムギの1品種Chinese springを共通核親とする異種細胞質置換系統を6系統1と2と同様な方法で分析したが、有意な系統間差異は存在しなかった。4.結論:PmaxはCCII量的な変異で説明される。またクロロフィルa:b比が良い指標となる。これは核遺伝子による変異であり細胞質遺伝子による変異ではない。CCIIの分子的解明或いは遺伝的操作によって光合成能力が改良できるであろう。5.T.monococcumのクロロフィル突然変異系統の葉のクロロフィル量、クロロフィルa:b比およびチラコイド膜のポリペプチド分析からpurple red mutantは3サブユニット(分子量29、23および23kd)の欠失、light green mutantには46kdサブユニットの増量があった。一方、green mutantとmoegi mutantにはポリペプチド構成においてwild typeとの違いはなく、クロロフィルタンパク質複合体のCCII:PSII比とクロロフィルa:b比によって分類された。こうして5系統のクロロフィル突然変異系統が確認できた。
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