研究課題/領域番号 |
01560005
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
育種学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中村 千春 神戸大学, 農学部, 助教授 (10144601)
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研究分担者 |
中田 昌伸 (中田 昌信) 神戸大学, 農学部, 助教授 (40031190)
小野 一 神戸大学, 農学部, 元教授 (40031166)
森 直樹 神戸大学, 農学部, 助手 (60230075)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | コムギ・エギロプス属 / 細胞質オルガネラ機能 / 核・細胞質間相互作用 / 呼吸 / 光合成 / オルガネラDNAの物理地図 / オルガネラ遺伝子の転写活性 / Aegilops / Agropyron / 核細胞質間相互作用 / 核細胞質置換雑種 / チトクロ-ムC酸化酵素 / Triticum aestivum / 核細胞質雑種 / 細胞質変異 / テロ染色体 / コムギ / エギロプス / アグロパイロン |
研究概要 |
1.コムギとその近縁属の細胞質間には、光合成能力と呼吸特性に関して大幅な遺伝的変異が存在した。核細胞質雑種の最大光合成能力には細胞間で30%以上もの差異があったが、高い光合成能力はこれらの細胞質とパンコムギ核との不親和性を伴い、雑種の成育力はむしろ低下した。呼吸活性のうち、チトクロ-ム鎖の活性、チトクロ-ムCオキシダ-ゼの活性とシアン耐性鎖の活性が細胞質間で有意に異なっていたが、成育力の低下を引き起こす細胞質ではチトクロ-ムCオキシダ-ゼの活性が異常に高かった。 2.Agropyron2種の細胞質はパンコムギ雑種に成育力の大幅な低下と雄性不稔をもたらしたが、Agropyron由来のテロ染色体は雑種の成育力と稔性を回復させた。一方、Haynaldia villosaの細胞質はパンコムギ核と親和の関係にあり、雑種は正常であった。Agropyron細胞質とパンコムギ核との不親和性は、雑種のミトコンドリア機能の異常として現れた。 3.葉緑体DNAとミトコンドリアDNAの構造解析の結果は、Agropyron2種とHaynaldia villosaの細胞質ゲノムがパンコムギのそれとほぼ同程度の遺伝的距離にあることを示した。Agropyron2種間の遺伝的距離はそれらに比べて近かったが、2種の細胞質ゲノムは互いに異なっていた。 4.Agropyron2種とHaynaldia villosaの葉緑体DNAについて物理地図を作成し、パンコムギのそれと比較した。加えて、物理地図上の光合関連遺伝子群をマッピングした。 5.雑種の成育力に関与するミトコンドリア遺伝子を探索する目的で現在、核胞質雑種におけるミトコンドリアの転写活性を調査中である。
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