研究課題/領域番号 |
01560089
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野寺 一清 東京大学, 農学部, 助教授 (90012773)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 染色体21 / cDNAライブラリ- / ダウン症 / FAD遺伝子 / モノク-ロナル抗体 / 脳の免疫染色 |
研究概要 |
ヒト染色体21の構造と機能をmRNA、コ-ドする蛋白質のレベルで研究している。mRNAのレベルはcDNAライブラリ-の作成を主な目標として現在ヒト染色体21のみをヒトの染色体として含むハムスタ-細胞およびマウスの細胞からcDNAライブラリ-を作成し、ヒトゲノムに特有の繰り返し配列を用いてスクリ-ニングを行い、数種のcDNAを単離した。これらをヒト染色体21上にマップした。これらの成果は文献4(Ebiharaら)にまとめられている。 またヒト染色体21のゲノミックライブラリ-を作成し、そのなかからシングルコピ-DNAを選別し、各々のシングルコピ-DNAをヒト染色体21上にマップし、FAD(家族性アルツハイマ-病)領域にマップされる2種のDNAフラグメントを得た。これらのDNAフラグメントをプロ-ブとしてcDNAライブラリ-をスクリ-ニングすることによって得られるcDNAはFAD遺伝子の研究に不可欠である。これらの成果は文献6(Itoら)にまとめられている。 ヒト染色体21からコ-ドされる蛋白質に対するモノクロナ-ル抗体を2種類、OK-2、YO-1を得た。前者は膜蛋白に対し、後者は細胞質、主に核蛋白に対するモノクロナ-ル抗体である。これらの抗体で脳の切片を染色することにより、脳内におけるこれらの遺伝子の発現を正常、ダウン症で比較した。いずれも特徴的にピラミダル神経細胞が染色されるが、ダウン症の脳の方が時間的に早く発現されることが判明した。ダウン症におけるprecocious agingを示すものとして興味深い結果である。これらの成果は文献1(Takashimaら)、文献2(Takashimaら)、文献3(Yaoら)、文献5(Obataら)にまとめられている。また小畑蘭子の博士論文、海老原充の修士論文、八尾良司の修士論文に詳細が記載されている。
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