研究課題/領域番号 |
01560092
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
青山 頼孝 名古屋大学, 農学部, 助教授 (00023432)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | アミノ酸 / ヒスチジン / リジン / グリコ-ゲン / グリコ-ゲン合成酵素 / コルチコステロン |
研究概要 |
ヒスチジン過剰食の摂取により肝グリコ-ゲンを蓄積させる。この機構を調べ、つぎのことを明らかにした。 1.In vivoにおける肝グリコ-ゲンの合成について ヒスチジン過剰食摂取ラットでは、ラベルしたグルコ-スから肝グリコ-ゲンへのとりこみ速度は対照群とくらべて、約4倍増加した。 2.肝臓における糖代謝の律速酵素活性について グリコ-ゲン合成酵素の活性型の活性はヒスチジン過剰食により約3倍増加した。グリコ-ゲンホスホリラ-ゼの活性型の活性は15%低下した。ホスホフルクトキナ-ゼ活性はヒスチジン過剰食により、29%低下したが、フルクト-ス1、6ビスホスファタ-ゼ活性は変わらなかった。ピルベ-トキナ-ゼ活性はヒスチジン過剰食により、51%低下したが、ホスホエノ-ルピルベ-トカルボキシキナ-ゼ活性に変化はなかった。グルコ-ス6リン酸ホスファタ-ゼ活性はヒスチジン過剰食により、41%低下したが、グルコキナ-ゼ活性は変わらなかった。 3.血中ホルモンの変動 ヒスチジン過剰食によって、血清インスリン濃度は低下した。血漿グルカゴン濃度は変化しなかった。インスリンとグルカゴンの比も低下した。血清コルチコステロンはヒスチジン過剰食によって上昇した。以上の結果、ヒスチジン摂取はコルチコステロンの分泌を促進し、ついで、肝グリコ-ゲン合成酵素活性の上昇、解糖系の律速酵素活性の低下、すなわち糖新生系律速酵素活性の相対的な上昇をひきおこして、さらに、グルコ-ス6リン酸からグルコ-スへの変化を低下させることによって、肝グリコ-ゲンを蓄積させていることを明らかにした。
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