研究課題/領域番号 |
01560106
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 広島女子大学 |
研究代表者 |
石永 正隆 広島女子大学, 家政学部, 教授 (70110765)
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研究分担者 |
鬼頭 誠 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (60027183)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 繊維芽肉腫 / 乳ガン細胞 / ホスファチジルイノシトール / ビス-モノアシルグリセロリン酸 / リン脂質分子種組成 / アラキドン酸 / ドコサヘキサエン酸 |
研究概要 |
1.マウス乳ガン細胞はATCCのCCL51を用いた。イーグルMEM培地(MEM)およびインシュリンを含むダルベッコ変法イーグルMEM培地(DMEM-H)で生育させた。いずれの培地で生育させてもリン脂質組成は同じであったが、個々のリン脂質の脂肪酸組成で比べるとホスファチジルコリン(PC)とホスファチジルイノシトール(P1)に培地による差が観察された。即ち、MEMで生育させた時PCとPIのアラキドン酸の割合はそれぞれ6%、26%であった。ところが、DEM-Hで生育させた場合はこれらPC、PIのアラキドン酸の割合が2%、6%と著しく減少し、逆にオレイン酸が1.5〜2.5倍と著しく増大した。この原因としてはDMEMに添加したインシュリンによるものと考え、現在この現象の機構を解明中である。 2.(1)ラットの皮膚にトコフェロールを含む大豆油やココナツ油を長期間1週間に1度の割合で注射すると、肉芽あるいはFibrosacomaが発生した。肉芽のリン脂質にはBis-monoacylglycerophosphateが含まれていることを見いだした。そして、このリン脂質には22:6が20%以上も含まれており、ホファエチジルエタノールアミン(PE)よりも著しく高かった。 (2)fibrosarcomasのPC、PEの分子種組成を調べた。PCの16:0-16:0、16:0-18:0分子種は20%以上で正常な肝臓・心臓・赤血球・血小板等と比べると著しく高い割合であった。18:0-20:4分子種は14%位いで一般に知られている値よりも低かった。PEの場合はガン細胞に多いといわれているプラズマローゲン型40%以上含まれていた。ジアシル型・プラズマローゲン型の分子種組成は一般の組織の場合とにかよっていた。
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