研究課題/領域番号 |
01560110
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学・発酵学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
塩田 日出夫 岩手大学, 農学部, 教授 (10003724)
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研究分担者 |
若尾 紀夫 岩手大学, 農学部, 助手 (30003784)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 好酸性従属栄養細菌 / 酸性鉱山廃水 / 硫化鉄鉱山 |
研究概要 |
岩手県の旧松尾硫黄・硫化鉄鉱山から流出する強酸性鉱廃水(pH2ー3)中には、菌数は、少ないが好酸性の従属栄養細菌が棲息している。その酸性鉱山廃水を実験フィ-ルドとして選び、いくつかの種類の有機物(グルコ-ス、ペプトン、クエン酸など)を添加した培地を用いて、最終的には66菌株の好酸性従属栄養細菌を分離した。それらの分離菌株について、形態(大きさや形態など)、栄養要求性(炭素源、窒素源など)、生理学的性質、化学分類学的性質などについて調べた。全ての分離菌株に共通する性質は、絶対好酸性(生育至適pH2ー3)、好気性、中温性、グラム染色陰性、カタラ-ゼ活性陽性、硫化水素生成陽性、インド-ル活性陰性、非耐熱性(非胞子形成)、桿状である。オキシダ-ゼ活性は、菌株により変動する。全ての菌株は、種々の炭素化合物(グルコ-ス、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸)を、また、窒素源として尿素を利用するが、酢酸により生育は阻害される。食塩(3ー7.5%)耐性、グルコ-ス(0.5ー15%)・酵母エキス(0.1ー0.5%)・トリプチケ-スソイ(0.1ー5%)の利用性は、菌株により異なる。直鎖脂肪酸としてはC16:0、C18:0、C18:1、19cycが、ヒドロキシ酸としては3OH14:0が、共通的に認められた。得られた数多くの分析デ-タを統計処理(クラスタ-分析)した結果、分離菌株は、表現型の諸性質から3グル-プに、また脂肪酸組成から2グル-プに分類できることが認められた。以上の諸結果から、分離菌株と好酸性従属栄養細菌であるAcidiphilium属との関連性を比較検討した。
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