研究課題/領域番号 |
01560141
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
廣田 満 信州大学, 農学部, 助教授 (90199133)
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研究分担者 |
入江 鐐三 信州大学, 農学部, 教授 (20024557)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 炎症抑制作用 / 発ガンプロモ-タ- / Phorbol ester / ursolic acid / 4.4-dimethylcholestane / alkylcatechol |
研究概要 |
発ガンプロモ-タ-12-0-hexadecanoil-16-hydroxyphorbol-13-acetate(HHPA)を起炎剤として用い、マウス耳の炎症作用を抑制する物質を検索した。さらに本研究で明らかにした炎症抑制物質ursolic acidおよびサンゴより得られる炎症抑制物質pseudoptrosinのモデル化合物を合成し、その炎症抑制作用を調べた。1.天然物の検索・植物、菌類のメタノ-ル抽出物の炎症抑制効果を調べたところ数種の植物に抑制活性を認め、活性成分精製のための基礎的デ-タ-を得た。連銭草に含まれる発ガンプロモ-ションの抑制物質ursolic acidに炎症抑制作用を見だした。発ガンプロモ-ションの抑制物質が炎症をも抑制したことはマウス耳を用いた炎症試験法が発ガンプロモ-ションの抑制物質の検索にも有効であることを示唆した。2.4.4-dimethylcholestaneの作用・ursolic acidのモデル化合物として4.4-dimethylcholestaneの誘導体を合成し、その炎症抑制効果を調べた。合成した化合物の中で、4.4-dimethylcholestane-3.5-α-diolが最も強力な抑制活性を示した。さらに構造と活性との関係についても検討を加えた。3.alkylcatechol配糖体の作用・pseudoptrosinのモデル化合物としてalkylcatechol配糖体を想定し、piperonalから6段階で合成を行った。200ug塗布による合成化合物の炎症抑制効果は28%であった。この化合物がpseudoptrosinと同じ生理を示すのか、さらに発ガンプロモ-ションに対しても抑制効果を示すのか今後明らかにする必要がある。 本研究で3種の新しい炎症抑制物質を見いだした。これらの物質の作用機構はいずれも明らかではないが、その作用は穏やかであり、これらの物質は副作用の少ない坑炎症開発のための基本物質となる可能性をもつと考える。
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