研究課題/領域番号 |
01560161
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
北川 勝弘 名古屋大学, 農学部, 助手 (30023477)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 林道網 / 路網 / 配置計画法 / 環境保全 / 流域構造解析 / 林道開設難易度 / 地形的滑動力示数 |
研究概要 |
先ず、数値地形モデル(DTM)の格子点もしくは格子線上における「林道開設難易度」指標の確立を目的として、2つの検討を行った。1つは、昨年度開発した「山地流域構造解析システム」を用いてDTMの各格子点における水流・非水流の区別や水流次数を求めたうえで、「地形的滑動力示数」F値(波多野、1974)を各格子点について算出し、山地の表層崩壊発生危険度の指標とした。もう1つは、昨年度の検討結果である、DTMの隣接する2格子点間での「斜面傾斜の偏位ベクトル」の取り扱い方について再検討し、2格子点間の平均傾斜角と関連させて把握する方法に変更した。この指標は、林道開設における土工量と関わりをもちうるものであり、これを局所的な「林道開設難易度」とすることにした。 プログラム開発の取り組みと平行して、宮崎県諸塚村と愛知県鳳来町の民有林、および名大稲武演習林を対象として、林道(網)作設置における路網配置と森林作業方法との関係、林道周辺の山腹表層崩壊状況等について現地調査を行い、林道網配置計画を立案するうえでの基礎資料とすべき、ある集材方法に対応した林道間隔の選択、路線配置を避けるべき地形もしくは区域等についての資料を得た。 以上の結果に基づき、「環境保全を考慮した林道網計画法」の基本的な考え方として、「地形的滑動力示数」F値が一定の値以下となるDTM格子点のうちで「林道開設難易度」の小さい箇所を選択する方法を採用した。なお、デ-タ処理の自由度を高めるために境界線デ-タに基づく面処理方法を改善した。今後の課題として、林道開設の土工量を把握しやすい新設林道を含む山地流域を対象に本計画法を適用し、「林道開設難易度」指標および本計画法全体の森林作業現場への適応性について、具体的に明らかにする必要がある。
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