研究課題/領域番号 |
01560203
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
瀬川 進 東京水産大学, 水産学部, 助手 (30092589)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | アオリイカ / 南西日本沿岸 / 地方個体群 / 産卵集団 / 産卵習性 / 産卵期 / 発生 / アイソザイム / 産卵生態 / 形態学 |
研究概要 |
南西日本におけるアオリイカ地方個体群の解析、識別のために、沖縄県阿嘉島および石垣島におけるアオリイカの産卵生態調査、標本採集、発生の観察などを行い、下記の結果が得られた。 1.沖縄県のアオリイカには漁業的にいくつかの集団が知られているが、外部形態からははその区別が極めて難しい。 2.産卵生態の調査の結果、阿嘉島および石垣島のアオリイカについて、従来より報告されている産卵生態を示す個体群と、これまでに報告されていない新たな産卵基盤、産卵習性、卵嚢の形態を示す個体群の2種類の異なった産卵集団が観察された。また、石垣島ではこれらの2つの産卵集団の産卵期は重複が見られなかった。この結果、生態的に隔離された異なる2つの個体群の存在の可能性が示唆された。 3.上記の2つの異なる産卵生態を示すそれぞれの卵の発生を観察したところ、新たに観察された卵では、色素胞の出現時期が従来型の卵と比較して1ステ-ジ早いことを除くと両者は極めて類似しており、卵から孵化した稚イカの形態、色素等にもマクロな差は認められなかった。 4.アイソザイムによるアオリイカの集団遺伝学的研究のための基礎的知見を得るため、千葉県沿岸で得られたアオリイカについてデンプンゲル電気泳動法により、多型酵素の検索を行なった結果、アオリイカでは口球の筋肉および消化盲嚢の組織が有効であることがわかり、これらの組織を用いて酵素の検索を行なったが、沖縄で得られた材料について検索と応用の研究を継続している。
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