研究課題/領域番号 |
01560236
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
今井 らい蔵 鳥取大学, 農学部, 教授 (30032072)
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研究分担者 |
笠原 浩三 鳥取大学, 農学部, 教授 (60135837)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 卸売市場 / 青果物流通 / 価格予測 / 出荷対策 / 卸売価格関数 |
研究概要 |
近年の農産物全般の流通は、高度情報化時代を反映して消費者のニ-ズに的確に応えるべく,かつまた産地間の価格競争に打ち勝つべく、各産地の生産者間の競争が一段と激しさを増してきている。まさに情報の利用、活用に遅れたものはそのまま競争に負けることをも意味するものとなっている。今や市場情報をいち早くとらえてこれに的確に対応することが産地間競争に勝つ条件となっている。さらに、卸売市場にあっては予約相対取引の進展に伴って、事前に取引価格に関する情報を強く必要としている。 本研究課題の目的は、大都市中央卸売市場の影響を受けて決定される地方卸売市場価格のメカニズムに注目し、大都市中央卸売市場価格の情報はもとより、当日の入荷量、気象条件、社会的諸条件を取入れた前日卸売価格の予測モデルを研究、開発することにあった。その結果農林水産省の統計情報事務所間を通信回線網で結ぶ卸売市場流通情報サ-ビスシステムを利用して一応のモデルの試作を試みた。その一例を示すと次の通りである。P_<tt>=6872.29-54.135Q_<tt>-198.30Q_<hy>-1.497P_<ka>-1.249P_<oo>+0.599P_<ky>-36.87S_<hin>-28.279T_<nd>-85.489M_<on>-235.2T_<ue>-360.3W_<ed>-117.8T_<hu>+335.5F_<ri> ただし、Pは卸売価格、Qは市場入荷量、S_<hin>は前日日照量、T_<nd>はトレンド、その他は曜日を表す。 右辺は事前に既知の変量であり、したがって鳥取地方卸売市場価格P_<tt>(1月価格)は前日のうちに予測が可能となり、産地の出荷対策に有益な情報となる。これらの結果はもとより満足のゆくものではなく、修正を繰り返し、より精度を高めて実践的利用価値を高めていく努力が必要である。その意味ではここに検討したモデルは漸く緒についたものであるといってよい。今後はモデルに一層の改良を加えて実践的なモデルへ弛まぬ修正努力を続けていかなければならないものであることを付け加えておきたい。
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