研究課題/領域番号 |
01560263
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業機械
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
中川 健治 三重大学, 生物資源学部, 教授 (70024528)
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研究分担者 |
佐藤 邦夫 三重大学, 生物資源学部, 助手 (20126973)
法貴 誠 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (00024589)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 騒音 / 音声認識 / 農用施設 / トラクタ / 周波数分析 |
研究概要 |
本研究ではまず、太陽熱による穀物乾燥用ファイロンハウスの音響特性について残響特性を中心に調べ、農用施設はその稼働環境によって全く異なる音響特性を示すことを確認した。 次に、ニュ-ラルネットワ-クによる音声認識実験システムを構成し、トラクタ騒音下において特定話者の定常長母音の認識を試みた。音声および騒音は音響特性を考慮しつつマイクロフォン・周波数分析器により収集蓄積し、コンピュ-タに転送、編集してネットワ-クの入力デ-タとした。 本研究では基本的な特定話者系と難易度を増した複数話者系の2つの系について考えた。デ-タの収集法は一人の話者からマイクロフォンにより、約1.5秒間継続する長母音を収集し、その中から間隔を隔て160m秒間の区間を4個切り出す。これにより5母音で20個の基本デ-タが得られるが、特定話者系では話者一人から3群60個のデ-タを収集し、それらを5つの教師信号と照合することにより学習を進めた。また、複数話者系は3名の話者からそれぞれ1群ずつ計60個のデ-タを収集し学習を行った。 次に上の学習で得られたセルの結合強度を用い、トラクタ騒音を重合した音声の認識を行った。ここでは6段階の騒音強度について実験したが、認識実験の結果は、特定話者系では最大騒音強度の「イ」と「オ」、複数話者系では同「イ」と「エ」のみが誤認識となったが、他は正確な認識が行なわれた。このような実験の結果、本研究の方式において騒音下における音声情報を有効に利用できる道が開けたものと考えられる。 今後は学習法などを改善して対象の任意性を増し、不特定話者に対する音声認識精度を高めるように研究を進める。
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