研究課題/領域番号 |
01560286
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 日本大学 (1990) 東京大学 (1989) |
研究代表者 |
西田 隆雄 日本大学, 農獣医学部, 教授 (20023426)
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研究分担者 |
九郎丸 正道 東京大学, 農学部, 助教授 (00148636)
林 良博 東京大学, 農学部, 教授 (90092303)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 対向流輸送 / 精索 / 蔓状靜脈叢 / 怪網 / 蔓状静脈叢 / 磁網 |
研究概要 |
1.ハムスタ-、ラット、ツパイ、リス、ウシ、ヤギ、およびブタの精索血管複合体の血管構築について、光顕法、透過型光顕法、走査型電顕法およびレジン鋳型法を用い、形態学的研究を行った。 1)ツパイとリスを除いて、精巣動脈と精巣静脈(蔓状静脈叢)の間には、直接の吻合は認められてないが、動脈と静脈の壁は、外膜を共有することによって薄層化されている。 2)動静脈壁の疎性結合組織には、リンパ管と自由結合組織性細胞、すなわち肥満細胞とマクロファ-ジが多数存在している。これらの細胞は動静脈壁の透過性を増し、対向流輸送に重要な役割を果たしていると考えられる。 3)豚の精索の精巣静脈は4つの型に区分される。これらのなかで、4型静脈は精巣動脈中脈内に門脈を形成し、その内皮は有窓性である。この門脈は動静脈間の物質輸送に最も重要な役割を担うものである。 2.ヤギとウシの脳底血管複合体(硬膜上怪網ー海綿静脈洞複合体)の構築とその神経分布を比較検討した。 1)ヤギの前硬膜上怪網には頚動脈小体様構造が認められ、その細胞の超微構造は、頚動脈小体のそれと一致した。この構造は本来の頚動脈小体の役割を補完しているものと考えられる。 2)硬膜上怪網の動脈内には孤立した神経節細胞が認められる。これらの神経節細胞は近位の滑車神経枝と連絡すると考えられる。 3)脳底血管血管複合体の神経分布を明らかにするために、怪網の外側に接して走る三又神経(第V脳神経)と滑車神経(第IV脳神経)にHRPOを順行性に注入したところ、滑車神経に注入した場合のみ、動静脈壁に陽性神経線維と神経細胞体が認められた。しかしながら、これら神経要素の起源はなお不明である。
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