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ル-メンプロトゾアおよびル-メンバクテリアのリジン合成酵素の比較生化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01560311
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 畜産化学
研究機関宮崎大学

研究代表者

小野寺 良次  宮崎大学, 農学部, 教授 (60040862)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードル-メンプロトゾア / ル-メンバクテリア / ジアミノピメリン酸脱炭酸酵素 / リジン合成
研究概要

平成元年度の研究計画に沿って、混合ル-メンプロトゾア(RP)および混合ル-メンバクテリア(RB)のジアミノピメリン酸脱炭酸酵素(DDC)-リジン合成酵素-活性を検討し、以下の結果が得られたので、報告する。ヘイキュ-ブと濃厚飼料(3:1)を給与している山羊のル-メン内容物からRPおよひRBを集め、超音波により細胞を破壊して、その遠心分離上清液を粗酵素液として用い、DDCの性質を両者間で比較した。DDC活性の測定には、他の微生物による研究に倣って、ピリドキサルリン酸(PLP,0.1mM)を添加し、また、基質としてジアミノピメリン酸(DAP)を3mMとなるように添加した。まず、遠心分離分画の酵素活性をみると、RPでは上清液のみならず沈澱画分にもかなりの活性がみられ、細胞内では、PRのDDCは膜または細胞内顆粒に結合しているものと考えられた。これに対して、RBでは上清中にほとんどの活性が現れた。また、DDCは、RPおよびRBともに酸素に弱く、還元剤の添加で復活する傾向があったので、DDC活性の測定には0.1%2-メルカプトエタノ-ルを常に添加することにした。次に、最適pHを検討した結果、RPでは6.3、RBではE.coliに近い6.8であった。最適温度は、RPで50℃付近、RBで45℃付近であった。いずれもル-メン内温度よりもかなり高い値であった。基質親和性の検討結果では、Km値は、RPで0.976mM、RBで1.119mMとなり、RPの方がやや親和性が高いと考えられた。次に、RPの膜結合酵素の可溶化を検討し、0.5%Triton X-100により可溶化されることが分かった。最後にRPについてのみ、ゲル濾過法(Sephadex G-100)によるDDCの分子量の推定を行なった結果、約170,000という値が得られた。これは、E.coliのそれに近い値であった。以上の結果から、RPのDDCの性質は、RBのそれとは全く異なることが分かり、これはRP固有の酵素と考えられた。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Ryoji Onodera and Makoto Kandatsu: "Synthesisof lysine from α,ε-diaminopimelic acid by mixed ciliated protozoa" Nature,New Biology. 244. 31-32 (1973)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Ryoji Onodera and Makoto Kandatsu: "Formation of lysine from α,ε-diaminopimelic acid and negligible synthesis of lysine from some other precursors by rumen ciliate protozoa" Agricultural and Biological Chemistry. 38. 913-920 (1974)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Ryoji Onodera,Toshiharu Shinjo and Makoto Kandatsu: "Formation of lysine from α,ε-diaminopimelic acid contained in rumen bacterial cell walls by rumen ciliate protozoa" Agricultural and Biological Chemistry. 38. 921-926 (1974)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Ryoji Onodera: "Contribution of protozoa to lysine synthesis in the in vitro rumen microbial ecosystem" Applied and Environmental Microbiology. 51. 1350-1351 (1986)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Ryoji Onodera and Kaoru Koga: "Effect of inhabitation by rumen protozoa on the nutritive value of protein in rumen contents" Agricultural and Biological Chemistry. 51. 1417-1424 (1987)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Ryoji Onodera and Hidemitsu Takashima: "A possible transport system for 2,6-diaminopimelate and lysine production in rumen ciliate protozoa" Asian-Australian Journal of Animal Science. 2. 499-451 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 神立誠,須藤恒二,小野寺良次 他: "ル-メンの世界-微生物生態と代謝機能-" 農山漁村文化協会, 842 (1985)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 小野寺良次 他: "家畜栄養学" 川島書店, 340 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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