研究課題/領域番号 |
01570040
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河原 克雅 東京大学, 医学部(医)・第二生理, 助手 (70134525)
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研究分担者 |
鈴木 誠 東京慈恵会医科大学, 第二内科, 助手 (10196868)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | パッチクランプ / イオンチャネル / 細胞容積調節 / 膜張力 / Ca / G蛋白 / パッチクランプ法 / 細胞増殖因子 / GTPγS |
研究概要 |
ウサギ腎近位尿細管初代培養細胞を使って細胞容積調節機構を調べた。近位尿細管細胞は、低張液ショック後一過性にその容積が増加し(約一分後)元の容積に復する。この時間経過は外液のCaに依存しており、OCa+0.1mMEGTA添加で有意に増加した。この細胞の頂部膜にはCaーactivated K channel(200 ps)が存在し、低張液ショックにより著しく活性化されることがわかった。5mM Ba(bath)は、低張液ショックによるKチャンネルの活性化をほぼ完全に抑制した。さらにBaは細胞容積調節に要する時間を有意に増加した。Wholeーcell clamp法(currentーclamp mode)で細胞内電位を測定すると、細胞内電位は低張液ショック後一過性に過分極し、続いて脱分極した。この時間経過は、低張液ショック後の細胞容積変化の時間経過に一致した。二次的な脱分極の原因として1)Kチャネルの非活性化、2)Kチャネル以上のチャネル、例えばC1チャネルの活性化が考えられた。patch電極の電解質組成をKC1からKgluconateに置換し同様の実験を行ったところ、低張液ショック後の二次的な脱分極は観察されなくなった。細胞外液5 mMBa存在下で低張液ショック後のCl電流を測定した。Cl電流は部分的に細胞外Caに依存し、20uMSITSにより有意に抑制された。 以上まとめると、低張液ショック後の細胞容積調節には細胞内から細胞外へのKC1放出が必要である。KとC1はそれぞれ独立した経路(Kチャネル及びC1チャネル)を通って細胞外へでると考えられる。特にKチャネルの活性化には細胞外から細胞内へのCa流入が必要である。
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