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ペプチド作動性シナプスにおける伝達物質の不活性化機序について

研究課題

研究課題/領域番号 01570097
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 薬理学一般
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

斉藤 公司  東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (20002082)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードペプチド作動性シナプス / P物質 / エンドペプチダ-ゼ / ペプチタ-ゼ阻害薬 / チオルファン / 伝達物質不活性化
研究概要

ペプチド作動性シナプスにおいて、伝達物質が受容体に作用したあとシナプス間隙から消失する機序については不明である。再取込みについては否定的な見解があり、本実験では、酵素による分解の可能性について、以下のP物質作動性シナプスを含む標本を用いシナプス伝達に対するペプチダ-ゼ阻害薬(チオルファンという)の効果を調べた。(1)中枢神経標本:0ー5日齢ラット摘出脊髄 伏在神経標本。第3腰髄前根から細胞外性に電位変化を記録しながら脊髄にP物質(10^<ー8>・10^<ー6>M)を作用させると脱分極が記録されるが、この脱分極はチオルファン(1-5×10^<ー6>M)によって増大し、濃度ー作用曲線で5ー6倍左方移動した。一方、伏在神経の単一パルス(0.5msec)刺激で、スパイクと早い脱分極のあとに20ー30秒持続する緩徐な脱分極が得られるが、この脱分極はP物質拮抗薬で抑制されるにもかかわらず、チオルファンで増大することはなかった。(2)末梢神経標本:1.モルモット摘出下腸間膜動脈神経節標本。神経節細胞に微小電極を刺入して膜電位を記録し、大内蔵神経を頻回刺激(0.1msec,20Hz,5sec)すると早い興奮性シナプス後電位(EPSP)のあとに20ー50秒持続する緩徐なEPSPが記録される。この緩徐なEPSPから活動電位が発生するが、チオルファン下でこの活動電位の数が増えたことから、緩徐なEPSPが増大したと推定される例が2例あったが、他の5例では増大したと認められることはなかった。2.ウサギ摘出瞳孔括約筋標本。経壁刺激(0.3msec,30Hz,10sec)で早いコリン作動性収縮とそのあとに緩徐な収縮が生ずるが、チオルファンによって緩徐な収縮が増大することはなかった(3例)。以上、P物質を含むペプチド作動性シナプスにおいて、エンドペプチダ-ゼが伝達物質の不活化に役割を果たしている可能性を示す証拠は得られなかった。現在、実験条件を吟味し、例数を増やしてさらに検討を進めている。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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