研究課題/領域番号 |
01570102
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内田 修次 大阪大学, 医学部, 助教授 (90028639)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ムスカリン様受容体 / アデニレ-トシクラ-ゼ / PIレスポンス / サブタイプ |
研究概要 |
モルモット心筋膜標品に於けるムスカリン様受容体はQNB結合に対するアゴニストの阻害曲線を非線型最小自乗法によって解析すると、ムスカリン様受容体はアゴニストに対して親和性の異なるα、βの二つのタイプに分けられることが明らかになった。α、β共にGTP結合蛋白と共役していることが、結合実験でのアゴニスト親和性のGTPによる変動から示された。 心筋におけるムスカリン様刺激は、アデニレ-トシクラ-ゼ(AC)活性の抑制、PI代謝の促進と共役しているが、アゴニストに親和性の高いαがAC活性抑制反応を起こしており、一方、アゴニストに低親和性のβがPI代謝促進反応と共役していることが明らかとなった。 遺伝子工学による研究は、心筋ムスカリン様受容体がm2サブタイプのみからなることを示している。我々の薬理学的研究でも心筋ではM2サブタイプであることを示している。従って、m2サブタイプの受容体分子がなんらかのposttranslational modificationによってα、βに分かれることを示唆している。 心筋クスカリン様受容体を界面活性剤で処理すると、アゴニストに対してただ一つの新和性を持つようになる。このことから、ムスカリン様受容体が他の高分子とinteractionを持つことでα、βへの分離が行われていると考えられる。 現在、この点をさらに追求するため、培養細胞に発現させたリコンビナントm2ムスカリン様受容体を用いて研究を継続している。
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