研究課題/領域番号 |
01570109
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
麻川 武雄 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50028362)
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研究分担者 |
高野 正子 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (00154807)
榎本 恵一 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20128127)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | グアニル酸シクラ-ゼ / 不飽和脂肪酸 / カルシウム / GTP / グアニレ-トシクラ-ゼ / サイクリックGMP / シナプス膜 |
研究概要 |
1.Ca^<2+>、GTP、不飽和脂肪酸依存性グアニル酸シクラ-ゼの活性化への不飽和脂肪酸、Ca^<2+>、GTPの効果について、酵素反応論的解析を行いVmax、Km、Hill係数等の諸係数を求め、作用機構の理解を進めた。解析には、Dixonの2次解析式を適用し、コンピュ-タにより算出した。 2.本酵素系をGTP,Ca^<2+>、不飽和脂肪酸への依存性を有したまま、膜から可溶化し、精製方法を検討した。ラット脳より、インオ交換クロマト、親和クロマト、GTP親和クロマトなどにより、高度な精製に成功した。高度に精製した最終標品はCa^<2+>、GTP、不飽和脂肪酸への依存性を有している。また、ボツリヌス毒素、百日咳毒素(IAP)によるADPリボシル化反応の影響はみられなかった。高度に精製した最終標品に含まれる、SDSーPAGEにより確認されるバンドと、GTP、Ca^<2+>、不飽和脂肪酸の結合部位との関係および機能との関係を検討した。精製標品のSDSーPAGEにおいて主たる4つのバンドの他、マイナ-のバンドが数本以上みられ結合実験の結果を不確定にし、精製の不完全を認めた。そこで、さらにゲルクロマトによる精製を行い、比較的満足する標品を得た。この最終標品を用いて、結合実験の結論を得つつある。 3.本酵素系を強く抑制するリガンドを発見した。この抑制はシナプス膜での本酵素活性、および最終精製標品の活性においてもみられ、本酵素に特異的と思われるが、さらに検討を要する。この抑制リガンドは恐らくGTPの作用ユニットに作用すると考える結果を得ている。細胞レベルでの本酵素の機能的役割を検討するのに有力な手段となる。 4.本酵素活性の性質はANPーグアニル酸シクラ-ゼとは異なる。 5.不飽和脂肪酸の本酵素への作用の特異性の検討において、不飽和脂肪酸の過酸化反応生成物は、無効であるという結果を得た。
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