研究課題/領域番号 |
01570120
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
泉 太 産業医科大学, 医学部・薬理学, 教授 (90028506)
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研究分担者 |
小林 英幸 産業医科大学, 医学部・薬理学, 助手 (40148953)
柳原 延章 産業医科大学, 医学部・薬理学, 講師 (80140896)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 副腎髄質 / インタ-ロイキン / 機能調節 |
研究概要 |
生体機能の調節における副腎髄質系と免疫系の相互作用と相同性について検討を試みた。 1.副腎髄質細胞のクロマフィン顆粒はカテコ-ルアミンの他に、enkephalins,neurotensin,VIP,ANPといった活性ペプチドを大量に含み、それを血中に分泌する。今回、申請者はこの顆粒がリンホカインと総称される免疫活性ペプチドを含むか否かについて検討した。ウシ副腎髄質細胞より分離した細胞質ならびにクロマフィン顆粒可溶性分画より、メンブランフィルタ-により分子量5、000〜100、000の分画を得て、マウス胸腺細胞への^3Hーthymidineのとりこみに対する影響を検討した。その結果、^3Hーthymidineのとりこみは副腎髄質由来のペプチドにより抑制されることが示された。尚、この分画について、ヒトインタ-ロイキン2に対するRIA法で免疫反応性を測定したが、有意とみなし得る程度にはみいだされなかった。 2.副腎髄質細胞をヒトインタ-ロイキン2の存在下で培養することにより細胞のカテコ-ルアミン含量は減少したが、分泌刺激に対する反応は減弱しなかった。また、ウシリンパ球をCon A存在下で培養し、その培養液を副腎髄質細胞に加えた場合にも同じことが認められた。このことは、インタ-ロイキンは副腎髄質細胞に対しcellーcidalに作用する可能性を示している。 3.副腎髄質細胞はCon A結合siteを有することが^3HーCon Aの結合実験により示された。Con AはCa依存性のカテコ-ルアミン分泌を抑制した。 以上のことから、副腎髄質細胞はインタ-ロイキンと反対の作用を持ったペプチドを分泌する可能性、またインタ-ロイキンは副腎髄質細胞のviabilityを低下させる可能性が示される。副腎髄質系と免疫系は、相互に抑制的に作用し合っていることが想定される。
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