研究課題/領域番号 |
01570131
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野口 民夫 大阪大学, 医学部, 講師 (70135721)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ピルビン酸キナ-ゼ遺伝子 / エンハンサ- / 転写因子 / 組織特異的発現 / 選択的スプライシング / シス作用領域 / CATアッセイ / 肝特異的転写因子 |
研究概要 |
1.ビルビン酸キナ-ゼL遺伝子の組織特異的発現を制御する因子。 L遺伝子はプロモ-タ-の違いにより、L型とR型のアイソザイムを産生するが、肝細胞でのL型の転字に必要な3ケ所のシス作用制御領域(PKLーI、PKLーII、PKLーIII)を同定し、それらの配列や特性を明らかにした。すなわち、これらの領域の活性は単独では、非常に弱いか、ほとんど認められないが、これらが共に同じ方向に位置した場合には、プロモ-タ-の種類、位置、方向に関係なくプロモ-タ-活性を相乗的に促進した。つまり、これらの領域は1つのエンハンサ-ユニットと考えられた。このユニットの活性はL型を発現していないHeLa細胞などでは認められなかった。また、このユニットを含む領域はトランスジェニックマウスの系でも、内因性のL型と同じ組織特異的発現を惹起した。したがって、このユニットは組織(細胞)特異的発現に関与しているものと考えられる。LーIには転写因子LFーBIが、他の領域には未知の核タンパク質が結合することが判明した。 2.ピルビン酸キナ-ゼM遺伝子の組織特異的発現を制御する因子。 ヒトM遺伝子のクロ-ンを単離して、その構造を決定すると共に、その塩基配列をラットの遺伝子と比較した。ヒトM遺伝子は全長約32kbとラットより大きいが、その基本構造はラットと同じであった。転写開始点上流約500bpまでの配列はラットの配列とよく似ており、転写に重要な領域を含むことが考えられた。事実、-493から-51までの領域が転写に必要であった。また、M_1型に固有のエクソンの上流のイントロンの3側とM_1エクソンとM_2エクソンの間のイントロンはラット遺伝子と相同性の高い配列を含み、これらが選択的スプライシングに関与している可能性が考えられた。
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