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培養ヒト動脈平滑筋細胞のコラ-ゲン合成に及ぼす種々の成長因子の影響

研究課題

研究課題/領域番号 01570174
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関金沢大学

研究代表者

岡田 仁克  金沢大学, 医学部, 助手 (20160690)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
キーワード動脈硬化症 / 動脈平滑筋細胞 / 成長因子 / コラ-ゲン
研究概要

動脈硬化巣の病理発生における種々の成長因子の役割を解明する目的で培養ヒト動脈平滑筋細胞の増殖とコラ-ゲン合成に対する影響を調べ、以下の新たな知見を得た。
1.血小板由来成長因子(PDGF)は平滑筋細胞の増殖を促進したが、トランスホ-ミング成長因子ベ-タ(TGFD)は平滑筋細胞の増殖を抑制した。インタ-ロイキン1(IL-1)はわずかに増殖を抑制したが目立った影響は与えなかった。
2.平滑細胞のDNA当りの総コラ-ゲン合成量はPDGF5単位の濃度では対照群に比し有意な減少を認めた。TGFβ100pMの濃度では総コラ-ゲン合成量は50%増加した。IL-1はわずかにコラ-ゲン合成を促進したが、対照群との間に顕著な差は見られなかった。
3.型別コラ-ゲン分析では、PDGF投与群でIV型コラ-ゲンの割合の有意な減少を認めた。TGFβ100pMの濃度では対照群に比しIV型コラ-ゲンの割合は50%増加した。V型コラ-ゲンの割合はPDGF,TGFβのいずれの群でも濃度依存性に増加し、TGFβ100pMの濃度では対照群の2.5倍に達した。IL-1は型別コラ-ゲンの割合に大きな影響を与えなかった。
4.形態学的な観察ではIV型、VI型コラ-ゲンにPDGF,TGFβ.IL-1投与群と対照群では、分布、形態に差異を認めなかった。これらのことから、TGFβは動脈平滑筋細胞のコラ-ゲン合成を促進することが明らかとなったが。特にIV型、V型コラ-ゲン合成の亢進を通じてTGFβが動脈硬化斑形成に深く関与していることが推測された。PDGFはコラ-ゲン代謝よりも細胞増殖に深く関与しているように思われる。IL-1は細胞増殖、コラ-ゲン代謝いずれにも大きく影響せず、動脈硬化との関係は薄いように思われた。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshikatsu Okada: "The enhancement of types IV and V collagen synthesis in cuitured human arterial smooth muscle ulls by transforming youth factor β." Acta Pathol Jpn.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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