研究課題/領域番号 |
01570180
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
藍沢 茂雄 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10056575)
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研究分担者 |
鈴木 正章 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70119816)
猪股 出 (豬股 出) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30057046)
山口 裕 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60057073)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1990年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 腎臓 / 病理 / 免疫組織化学 / 電子顕微鏡 / 糸球体疾患 / 尿細管間質 / 急性腎不全 / 間質性腎炎 / 腎系球体疾患 / 移植腎 / 急性拒絶反応 / 超微形態学 / 間質細胞 / 溶血性尿毒症性症候群 / 後糸球体血流 / 蛋白尿 / 膜性糸球体腎炎 / 泡沫細胞 / 予後 / 腎糸球体疾患 / 尿細管・間質 / 病理学 / 組織化学 / レクチン / 腎生検 |
研究概要 |
尿細管間質病変は腎糸球体疾患で糸球体荒廃に続発するが、糸球体炎の波及や後糸球体血流の減少、尿細管や血管壁への免疫沈着物、尿細管間質炎や種々の尿細管障害,ならびに加令、ネフロ-ゼや高血圧等の因子が考えられる。腎生検材料を対象にこの病変を組織化学、電顕および画像解析を用いて検索し、その形成因子を追求した。IgA腎炎や膜性増殖性糸球体腎炎での尿細管・間質病変は糸球体の変化に比して軽微である事が多く、糸球体の球状硬化と共に広がり、続発性格が強かった。ただし、発症年齢による違いがみられ、この病変形に加令に伴う腎実質の易損性や再生能に関係すると思われた。巣状糸球体硬化症ではこの病変は分節状病変糸球体周囲に既に出現し、その程度が糸球体荒廃より強く他の要因が加わっている可能性がある。ル-プス腎炎では糸球体外免疫沈着物が存在し、糸球体の活動性病変に合併し、沈着物による形成因子が考えられた。膜性腎炎でこの病変の高度な例に腎不全と寛解例があり糸球体硬化度、間質面積、浸潤細胞の性格による差はなく、腎不全例には間質性腎炎の合併が疑われた。更に、血行動態による影響を知るため急性腎不全、溶血性尿毒性症候群(HUS)例を対象とした。尿細管上皮傷害に血管壁障害が加わり間質の浮腫や炎性反応を起こすと思われた。THP陽性物が静脈内や間質にあり、腎内逆流現象も関係すると考えられた。HUSでは糸球体病変の程度にほぼ相関し、動脈血栓による影響が大きく後糸球体血流障害に起因すると考えられた。間質炎の影響を知るため、間質性腎炎と急性拒絶反応例を検索した。主たる変化は浮腫や浸潤細胞増生による間質拡大である。尿細管炎は特徴的で、上皮細胞障害を伴い尿細管の萎縮と間質毛細血管の減少が関係すると思われた。間質細胞は炎症の場を構成し、脈管外通液路を形成すると思われるが、線維芽細胞への移行もみられた。
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