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白内障遺伝子発現に及ぼす宿主因子と外部因子の影響

研究課題

研究課題/領域番号 01570187
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関東京大学

研究代表者

和田 栄子  東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (70114725)

研究分担者 広澤 一成  東京大学, 医科学研究所, 教授 (30009980)
中村 三千男  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30091276)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード白内障 / 遺伝性白内障マウス / 戻し交配 / 白内障遺伝子 / 水晶体蛋白 / β-クリスタリン
研究概要

1.はしがき 人の白内障の発症機構を解析する目的で、申請者らは新たな動物モデルを作出した。遺伝性白内障として世界的に有名なNAKANOマウスは、遺伝的背景が不明であり、非近交系であるという欠点を持っているので、この遺伝子(nct)を遺伝系の判明しているBALB/cマウスに導入して、BALB/c〜nct/nctを作成した。このような試みは全く見られていない。本研究は、この新らしいモデル動物を用いて、白内障遺伝子発現に及ぼす宿主因子や外部因子の影響を明らかにしようとするものである。
2.研究成果 (1)BALB/c〜nct/nctマウスの確立 雄NAKANOマウスを雌BALB/cに交配し、F_1からF_2をつくり、その白内障マウスnct/nctをBALB/cに戻し交配した。これを1サイクルとして、7回反復することにより、安定した白内障モデル動物が樹立できた(研究発表1)。(2)BALB/c〜nct/nct白内障の特性 NAKANO白内障の発症時期が、21〜22日であっのが、50〜300日に遅延し、核型白内障から皮質型に転化した。水晶体の発育、病理組織像、蛋白質の生化学的変容等も異り、宿主側の因子が影響を与えていることが判明した(研究発表2)。(3)同マウスの水晶体蛋白を更に詳細に調べる為に、水可溶と〓溶の2分画に分け、IEF、SPSによる二次元電気泳動法で展開し、正常及びNAKANOマウスのものと比較検討したところ、β-クリスタリン画分の2種のpeptideが他と全く挙動を異にすることを見出した(研究発表準備中)。
3.結語 戻し交配7回で安定した白内障モデル動物が作出された。白内障はマイルド型に変り、白内障遺伝子の発現に宿主側の因子が影響を与えていることが示された。クリスタリンは水晶体に特異的な蛋白であるが、その1種であるβ-クリスタリンの1部にこのマウス白内障の特異性を見出したことは意味深く、今後はこれを解明の糸口として研究を進めたい。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Matsuzawa Akio and Wada Eiko: "RETARDED AND DISTINCT PROGRESS OF LENS OPACIFICATION IN CONGENIC CATARACT MICE,BALB/c-nct/nct" Experimental Eye Research. 47. 705-711 (1988)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Wada Eiko,Ito Koko and Matsuzawa Akio: "BIOCHEMICAL EVIDENCE FOR CONVERSION OF HEREDITARY MOUSE CATARACT TO MILDER TYPE BY DIFFERENT GENETIC BACK GROUND" Experimental Eye Research.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Wada Eiko et al.: "OCCURENCE OF DIFFERENTIAL POLYPEPTIDES IN CONGENIC CATARACT LENSES FROM DIFFERENT GENETIC BACK GROUND"

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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