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自己免疫寛容の成立機序と自己免疫疾患の新しい病因論

研究課題

研究課題/領域番号 01570188
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

江石 義信  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (70151959)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード自己免疫寛容 / 自己免疫疾患 / 自己免疫性甲状腺炎 / 移植免疫
研究概要

ヌ-ドマウス(BALB/c)に同系の胸腺原基を移植すると、移植後1週目から末梢血にCD4陽性細胞が出現し、これに遅れてCD8陽性細胞が検出可能となり、最終的にヌ-ドマウスのT細胞免疫系は8週齢までには正常レベルまでに回復した。胸腺移植時に異型(C3HまたはC57BL)の甲状腺あるいは、(BALB×C3H)F1または(BALB×C57BL)F1由来の甲状腺を同時移植しておいても、これらの異型組織片にたいする免疫寛容の誘導は不可能であった。また、睾丸摘除したス-ドマウスに胸線移植を行い、免疫能回復後に同系の新生仔睾丸を移植しても、移植片に自己免疫性の炎症を誘導することはできなかった。しかしながら、胸腺移植と同時にF1骨髄細胞を静注しておくと、対応する異型組織片にたいして免疫寛容が誘導され、移植した異型皮膚組織片や甲状腺組織がみごとに生着した事から、ヌ-ドマウスへの胸腺原基移植後の免疫系回復期の状態が、胎生期の発達期T細胞免疫系を充分に反映している可能性はあるものと思われた。そこで甲状腺をまえもって外科的に摘除しておいたヌ-ドラットに胸腺原基を移植し、免疫能が回復したあとに同系の甲状腺を腎被膜下に移植したところ、移植甲状腺に弱いながらも巣状のリンパ球浸潤を認めた。現在、胸腺移植と甲状腺除去との時期的な相互関係に関して検索を続行しているが、現段階で判ったことは、移植(MHC)抗原と自己組織抗原の免疫寛容成立の機構はそれぞれ異なっており、申請者の今回の仮説が適応しうる可能性があるのは、自己組織抗原、その中でも臓器特異的な抗原が明らかにされている甲状腺であること、および、甲状腺にたいする自己免疫寛容の誘導においては、自己抗原への暴露と免疫系の発達過程との時間的な相関関係が重要である可能性が示唆されている。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 江石義信: "自己免疫病病因論にたいする実験病理学的アプロ-チ" 日本病理学会会誌(A演説). 78(2). 7 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] EISHI,Y: "Self Tolerance and Thyroid Autoimmunity" Acta.Pathol.Jap.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 明石巧: "自己免疫現象に関与する標的抗原の個体発生における出現時期の特殊性について" 第79回日本病理学会誌. 79. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 江石義信: "現代病理学大系II内因論(その2)B免疫" 中山書店, 14 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 江石義信: "現代病理学大系II内因論(その2)C調節とその異常" 中山書店, 15 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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