研究課題/領域番号 |
01570203
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
秋月 真一郎 大分医科大学, 医学部, 助手 (80159334)
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研究分担者 |
吉田 盛治 大分医科大学, 医学部, 助手 (70182764)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マクロファ-ジ膜抗原cDNA / マクロファ-ジ膜抗原遺伝子 / CD14 |
研究概要 |
研究目的:我々はこれまで種々のマクロファ-ジ(Mφ)の膜蛋白や分泌蛋白のcDNAや遺伝子を分離し、それらの構造を明かにしてきた。本研究はその中の一つ、マウスのロイシン多含有糖蛋白(Mφ特異的分化表面抗原CD14)の分子細胞生物学的解析を目的とした。成果:1.CD14cDNAの塩基配列解析:プライマ-伸長法によりいくつかのCD14の5′側cDNAを分離し、それらの塩基配列を検索したが、いずれもすでに我々が塩基配列を決定したCD14cDNAおよび細胞遺伝子の塩基配列と完全に一致したので、複数のリ-ダ-エキソンは存在しないものと結論した。2.CD14細胞遺伝子の検索:CD14遺伝子を分離し、全塩基配列を決定した。これによりCD14遺伝子は全長1542bpのイントロンを一つ含む遺伝子であることが判明した。また、プロモ-タ-領域には種々の転写調節因子認識配列の存在がみいだされた。3.CD14cDNA産物のin vitroにおける確認および生成蛋白の検索:CD14cDNAのmRNAをin vitro合成し、ウサギ網状赤血球ライセ-トを用いてin vitroでCD14蛋白を生成、分子量40kDaの蛋白を確認した。4.CD14の発現:CD14cDNAをpSV2gptベクタ-に挿入し、COS-7細胞に発現させ、発現をノ-ザン法で確認した。5.抗CD14抗体の作成とその利用:cDNAから推定されるCD14蛋白の数カ所のペプチドを合成し、ウサギ抗体を作成した。その内の一つ抗7.3に強い抗体価とMφ特異性がみられることをELISA法およびFACS法で確認した。以上のように本年度の実験計画のほぼ100%を達成した。現在さらに抗7.3抗体を用いてCD14の正常あるいは起炎時における発現状態や細胞あるいは組織局在などをPAP法による光顕的、電顕的検索で検討中である。また、膜および遊離形CD14蛋白の生化学的性質あるいは膜からの遊離機序などについて検討中である。さらに、抗7.3抗体刺激による白血球の諸機能の変化を検索中である。
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