研究課題/領域番号 |
01570212
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川本 文彦 名古屋大学, 医学部, 講師 (40115556)
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研究分担者 |
藤岡 寿 名古屋大学, 医学部, 助手 (90165358)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | マラリア原虫 / 有性世代 / 生殖体形成 / オオシスト / Ca^<2+>依存性代謝系 / cGMP依存性代謝系 / イオン交換体 / 核酸合成機構 / 分化分育 / オオキネ-ト / 生殖体形成機構 / オオシスト形成機構 / Na+依存性HCO3ー / Clー 交換体 / Na+非依存性 Clー / HCO3ー交換体 / 一価カチオン / H+ 交換体 / 細胞内 pH / X線分析 / 分化発育機構 / 雄性生殖体形成 / 細胞内情報伝達因子 / 細胞内pH / Na+依存性HCO3- / Cl-交換体 / Na+非依存性Cl- / HCO3-交換体 / Nat / H+交換体 |
研究概要 |
マラリア原虫、特にネズミマラリア原虫(Plasmodium berghei)の生殖体形成機構とオオキネ-トからオオシステトの分化発育機構について調査した。 1)生殖体形成は、低温依存性の核酸合成とpH依存性の核酸合成後のマイクロガメ-ト形成と鞭毛放出に到る2つの異なった分化機構から制御されていることが判明した。また、この分化過程はカルシュウムとcGMPをセカンドメッセンジャ-とした細胞内情報伝達系により制御されていた。 2)雄性生殖体形成期における核酸合成および細胞質内のアクソネ-ム形成は、カルシュウムとカルモデュリンに依存した代謝系により支配されていたが、鞭毛放出に到るその後の発育はcGMPに制御されていた。 3)生殖体形成の誘導には、2つの異なったイオン交換体による制御が想定された。すなわち、ナトリウム依存性HCO_3^ー(流入)/Cl^ー(流出)交換体と一価のカチオン依存性のCl^ー(流入)/HCO_3^ー(流出)の2つのイオン交換体である。 4)電子顕微鏡による観察から、オオキネ-トは媒介蚊であるオオモリハマダラカの中腸壁細胞間を通過するものと考えられたが、細胞内に進入したオオキネ-トも認められた。 5)オオキネ-トからオオシストへの分化発育誘導を人工培養下で試みた結果、蚊の培養細胞の有無にかかわらず、幼弱なオオシストへの発育が観察された。しかし、オオシスト壁の形成や核の分裂などのその後の発育は停止していた。
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