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毒素原性大腸菌耐熱性下痢毒素の受容体とグアニレ-トシクラ-ゼ活性化機構

研究課題

研究課題/領域番号 01570229
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 細菌学
研究機関東京大学

研究代表者

平山 壽哉  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50050696)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード下痢毒素 / 耐熱性毒素 / 受容体 / レセプタ- / グアニレ-トシクラ-ゼ / 毒素原性大腸菌 / 細菌毒素
研究概要

STh受容体の精製と構造解析を中心に研究を進めた。
ラットの小腸上皮細胞から刷子縁細胞膜を調製し、各種の界面活性剤を用いてSTh受容体の可溶化を試みた結果、0.1%Lubrol PXがもっともSTh受容体を効率よく可溶化することがわかった。そこで、Lubrol PX処理して得られた粗STh受容体を濃縮後、Sephacryl S-300HR カラムクロマトを行った。分子量200,000を示す画分にフォトアフィニテイラベリングでSThと結合する。3種類の蛋白が検出れた。この3種の蛋白のSDS-polyacrylamide電気泳動により求まる分子量は53,000、70,000、77,000であり、ゲル濾過法によって求めた分子量の値200,000より小さく、STh受容体がいくつかのサブユニットから抗生されていることを示唆していた。ここで得たSTh受容体画分をCon A Sepharoseカラムクロマト行いさらに精製したところ、0.5M α-methylglucosideと1.3M α-methyl-mannosideによって溶出されるSTh受容体とに分離された。そこで最もSThと強く結合する70kDa蛋白を含む画分、1.3M α-methyl-mannoside画分に溶出されたSTh受容体をSTR-200Aとし、0.5M α-methylglucosideで溶出されたSTh受容体をSTR-200Bとした。STR-200BはSThと結合する二つのサブユニット(53kDa蛋白と77kDa蛋白)を有していた。従ってラットの腸管膜のSTh受容体は2種類ありいずれも糖蛋白であることが示唆された。興味深いことにSTR-200AとSTR-200Bの糖鎖は異なっており、STR-200Aの糖鎖はN-linked high mannoseタイプで、STR-200Bの糖鎖はN-linked complexタイプであった。現在STR-200Aの3本の糖鎖はSThとの結合に関与しないことがわかっている。またSTR-200AとSTR-200Bにはグアニレイトシクラ-ゼ活性は検出されていない。STh受容体精製の方法としてSThの活性アナロ-グにビオチンを3分子結合させたリガンドを作成し、これを用いたアフィニテイクロマトが有効であることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Oku,Y.et al.: "Purification and some properties of a Vero toxin from a human strain of Escherichia coli that is immunologically related to Shiga-like toxin II(VT2)" Microb.Pathog.6. 113-122 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Kubota,H.et al.: "A long-acting heat-stable enterotoxin analog of Enterotoxigenic Escherichia coli with a single D-amino acid" Biochem.Biophys.Res.Commun.161. 229-235 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Hirayama,T.et al.: "Inhibitory effect of protein kinase inhibitor,isoqunolinesulfonamide,on fluid secretion caused by 8-bromo cAMP,8-bromo cGMP,and Escherichia coli heat-stable enterotoxin in suckling mice" Microb.Pathog.7. 255-261 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Hirayama,T.et al.: "Identification and characterization of the receptor of Escherichia coli heat-stable enterotoxin in rat intestinal cell membrane by photoaffinity lableing" Adv.Res.Cholera Related Diarrheas. 8. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Takeda,Y.et al.: "Characterization of a Vero toxin from a human strain of Escherichia coli that is immunologically related to Shiga-like toxin II(VT2)" Adv.Res.Cholera Related Diarrheas. 8. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Shimonishi,Y.et al.: "Effect on the activity of amino acid replacements at position 12,13 and 14 of heat-stable enterotoxin(STh)by chemical synthesis" Adv.Res.Cholera Related Diarrheas. 8. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 平山壽哉: "医学細菌学5巻 腸管感染症原因毒素の受容体" (三輪谷俊夫監修)菜根出版, 30 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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