研究課題/領域番号 |
01570256
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
谷口 孝喜 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40094213)
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研究分担者 |
小林 宣道 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80186759)
浦沢 价子 札幌医科大学, 衛生短大部, 教授 (90045378)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ロタウイルス / プラ-クサイズ / 免疫応答 / 中和エピト-プ / VP4遺伝子 / VP7遺伝子 / 血清型 / VP4 / VP7 / ハイブリダイゼ-ション / 病原性 |
研究概要 |
1.プラ-クサイズの異なるSA11株の解析:SA11株から,大および小プラ-ク形成株を得、両者のVP4に5個のアミノ酸置換を検出した。MA104細胞での増殖能は、大プラ-ク形成株が感染価で約3倍高く、マウス感染実験では、大プラ-ク形成株の50%下痢誘発量は小プラ-ク形成株と比較し約10^<0.5>少なく、下痢発症までの時間も短くより激しい下痢を示した。遺伝子組換体を作成し検討した結果、VP4上の5個のアミノ酸の違いがプラ-クサイズに影響を与えることを確認した。 2.免疫応答の解析:VP4とVP7の各中和エピト-プに対する免疫応答を検出するための競合ELISA法を確立した。感染を受けたあるいはワクチン接種されたウイルス株と同じ血清型のVP7エピト-プに対しては、高率に有意な免疫応答を検出した。一方、異なる血清型のVP7エピト-プに対して、あるいはVP4の共通抗原に対しての免疫応答は、感染前あるいはワクチン接種前に、いずれかの血清型に対してすでに抗体を保有している場合のみ検出された。 3.新たな血清型特異性を有するヒトロタウイルスの解析:フィリピンの下痢症患者便から分離した、サブグル-プI特異性を有しL型RNAパタ-ンを呈するL26株およびL27株の性状を検討した。交又中和試験およびVP7遺伝子の全塩基配列決定により、これらの株が新たな血清型に属することが示された。さらに、VP4遺伝子の解析とRNAーRNAハイブリダイゼ-ションから、これらの株の基本的な骨組みは血清型2由来であることを見いだした。 4.血清型6に属さないウシロタウイルスの解析:タイのウシ下痢便から23例の血清型6に属さない株を分離し、交叉中和反応およびVP7遺伝子の塩基配列決定により、血清型10と血清型8に型別された。これらの株と血清型2と8のヒトロタウイルスに遺伝的な関連性が示された。
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