研究課題/領域番号 |
01570271
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 国立精神・神経センター (1990) 高知医科大学 (1989) |
研究代表者 |
山元 弘 国立精神・神経センター, 神経研究所, 部長 (50127312)
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研究分担者 |
藤本 重義 高知医科大学, 医学部, 教授 (00009151)
谷口 武利 高知医科大学, 医学部, 助教授 (90127944)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | イディオタイプ / イディオタイプネットワ-ク / B細胞 / 長期培養 / 遺伝的拘束性 / 免疫グロブリン遺伝子 / 遺伝子拘束性 / マウスB細胞 / B細胞クロン / B-B細胞間相互作用 |
研究概要 |
われわれはこれまでの研究において、BALB/cマウスにM104Eミエロ-マ蛋白を免疫したとき、M104E CRI特異的に抗体産生を増強するB細胞群を同定した。このイディオタイプ特異的増強性B細胞活性は、抗体産生(CRI産生)B細胞との間の協同作用に主要組織適合性抗原(MHC)の一致を必要とし、その拘束性はクラスII分子によるものであった。またイディオタイプ特異的増強性B細胞活性が誘導されるためには、その個体がM104E CRI産生能を有しておらねばならないことを明らかにした。これらMHC拘束性分子の本体、ならびに、Igh拘束性の可能性を検索するためには、増強活性を有したB細胞クロンを得なければならない。そこでわれわれが以前確立した方法に従って、B細胞の長期培養とクロン化を行なった。M104Eミエロ-マ蛋白で免疫したBALB/cB細胞を、コンカナバリン刺激マウス脾細胞培養上清を含む合成培地で培養し、M104Eで刺激を続けた。約6ケ月後、クロン化して、増強性B細胞活性を持つB細胞クロンB19ー1^dを得た。このクロンはそれ自体では抗体を産生しないがLPSで刺激すると抗体産生細胞に分化した。LPS刺激したクロンをP3U1細胞と融合してハイブリド-マ(HB19)を得、これからcDNAを得た。一方M104EからもDNAをクロン化し、両者の塩基配列を決定した。両者の塩基配列を比較すると、互いに異なったDーJ遺伝子断片を用いてはいるが、leader peptide領域、VH遺伝子領域は極めて類似性が高く、DNAレベルで91%、アミノ酸レベルで89%の類似性を示した。文献的に、BALB/cマウスのJ558germ line gene subfamilyと比較しても、他subfamilyとの類似性がたかだか70ー80%ぐらいにとどまっており両者は極めて密に連関したgerm line遺伝子由来の抗体遺伝子であると考えられ、この類似性がIgh拘束性の本体であることが強く示唆された。
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