• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

T細胞の胸腺内での分化と成熟-胸腺細胞で観察されるDNA切断現象との関連において-

研究課題

研究課題/領域番号 01570275
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

多田隈 卓史  慶応義塾大学, 医学部・微生物, 助教授 (30051626)

研究分担者 斎藤 三郎  慶応義塾大学, 医学部・微生物, 助手 (10186934)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードT細胞の分化と成熟 / 胸腺細胞 / DNA切断 / プログラム死
研究概要

胸腺内では自己反応性T細胞を除去する機構が存在するものと予想されている。その機序の1つとして、本研究ではDNA切断を介した細胞死の機構が働いているかを検討した。その結果、次のような成果が得られた。(1)無処置群では約20%のDNA切断が観察されるのに対し、ホルボルエステルやCa^<2+>イオノホアの存在下では約80%のDNA切断と細胞死が観察され、しかも、この切断死はほとんどCD4^+8^+細胞でのみ観察された。(2)レセプタ-を介するシグナルのモデルとして、抗CD3抗体でコ-トしたプレ-トを用い、胸腺細胞を刺激した結果、対照群に比し約20%のDNA切断率上昇が観察された。(3)このDNA切断率上昇はC-キナ-ゼ阻害剤であるH-7や蛋白質合成阻害剤であるシクロヘキシミドで抑制された。(4)抗CD3抗体でDNA切断の観察される胸腺細胞はCD4^+8^+に属する亜集団であることが、抗CD3抗体存在下で培養後回収した細胞のFACSによる解析や、胎生18日目の胸腺細胞を用いた結果から明らかとなった。(5)しかし、抗CD4抗体と抗CD8抗体を用いて分離したCD4^+8^+細胞単独を抗CD3抗体で処理してもDNA切断率の上昇が観察されず、このとき、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IFN_γを共存させても、DNA切断率上昇の回復は観察されなかった。
さらに、レセプタ-を介したシグナルによるDNA切断現象を解析するモデルとして、抗CD3抗体やF23.1抗体で処理して死に至るハイブリド-マをいくつか樹立した。これらのハイブリド-マを用いて、DNA切断の方がトリパンブル-で判定する細胞死に先行すること、このDNA切断にはCaイオンの流入と、新しい蛋白の合成が必要なこと、最終的にはエンドヌクレア-ゼが作用するであろうことなどが明らかにされた。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Kizaki: "Activation of a suicide process of thymocytes through DNA fragmentation by calcium ionophores and phorbol esters" J.Immunology. 143. 1790-1794 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] T.Tadakuma: "CD4^+CD8^+ thymocytes are susceptible to DNA fragmentation induced by phorbol ester,calcium ionophore and anti-CD3 antibody" Eur.J.Immunol.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] C.Odaka: "T cell receptor-mediated DNA fragmentation and cell death in T cell hybridomas" J.Immunol.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi