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人の尿の変異原性に及ぼす環境要因の影響

研究課題

研究課題/領域番号 01570289
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関九州大学

研究代表者

稲益 建夫  九州大学, 医学部, 助教授 (70127976)

研究分担者 石西 伸  九州大学, 医学部, 教授 (80037340)
研究期間 (年度) 1989 – 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードエ-ムス試験 / 変異原性 / 人尿 / 高齢者 / 妊婦 / 尿 / Ames test
研究概要

生体内での物質代謝あるいは代謝速度が一般青壮年期の人とは異なると考えられる老齢者および妊婦を対象とし、青年期健常者を対照群としてスポット尿を採集しその変異原性Ames test(TA98+S9mx)を比較検討した。尿中変異原物質はXADー2樹脂カラムにより吸着させ、ジクロルメタン、次いでアセトンによる二段階溶出を行い、各分画についてそれぞれ変異原性試験を行った。各分画の変異原性試験によって得られた変異原性の和を、個々人の尿の総変異原性とみなし評価した。
高齢の男子非喫煙者22名の尿100ml当りの変異原性は、124±73Revertants(mean ± SD)であったのに対し、非喫煙の男子青年53名のそれは119±53 Revertantsであり、両群間に有意の差は見られなっかった。青年の尿の変異原性は、DCM分画とアセトン分画がそれぞれ約50%で、喫煙者も非喫煙者も同様であるが、高齢者非喫煙者群では、DCM分画からのものが38%であるのに対し、喫煙者群では75%を占めていた。高齢者群のクレアチニン量は全般的に青年群より低値を示した。このことは、高齢化に伴う腎機能の変化を窺わせるものである。
非喫煙の妊婦28名の尿100ml当りの総変異原性は、98±55 Revertantsであり、非喫煙の非妊婦12名のそれは68±61 Revertantsで妊婦の方がやや高い傾向を示したがバラツキが大きく有意の差は見られなかった。
DMC分画とアセトン分画との相互作用は総じて、抑制の方向に作用した。また、アセトン分画はB(a)Pの変異原性を抑制する方向に作用し、その平均抑制率は妊婦で58%であり、非妊婦では59%であった。これらの結果から、人の尿中には抗変異原性作用物質が存在している可能性が示唆された。

報告書

(3件)
  • 1990 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 稲益 建夫: "高齢者及び妊婦の尿の変異原性について" 日本衛生学会.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takeo Inamasu: "Mutagenicity of urine from aged persons and pregnant women" Mutation Research.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 稲益 建夫: "高齢者及び妊婦の尿の変異原性について" 日本衛生学会. (1992)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 稲益建夫: "人の尿の変異原性と環境要因" 病態生理. 9. 71-73 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Takeo Inamasu: "Comparison of urinary mutagenicity in young and elderly Japanese" Mutation Research.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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