研究課題/領域番号 |
01570295
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
土井 陸雄 横浜市立大学, 医学部, 教授 (70091585)
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研究分担者 |
鹿島 勇治 横浜市立大学, 医学部, 助手 (50233705)
池見 好昭 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80106301)
安倍 和則 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70046134)
大森 薫 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10045982)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 臨床検査値 / 個体差 / ラット / 系統差 / 遺伝的支配 / 臨床検査 / 労働衛生 / 判定基準 |
研究概要 |
臨床検査値に個体差があることは周知の事実と考えられているが、その成因についてはほとんど研究が行われてこなかったのが現状である。そこで我々は、その実態の解明と個体差の成因の解析に努力してきたが、個体差の成因の重要な部分は遺伝的機構によっていると考え、実験動物を用いて臨床検査値の系統差の解析を行った。2〜15週令のF344系(純系)およびウィスター系のラットを用い、エーテル麻酔下で腹部大動脈採血を行い、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、アルカリフォスファターゼ(ALP)などの測定を(株)SRL八王子研究所に委託して行った。また、両系統のラットを交配して、F1ラットを作り、F2および戻し交配ラットも作成して、これらについても同様の測定を行った。その結果、LAPはF344系の検査値がウィスター系より有意の高値を示し、F1は両親の中間値を示した。また、F2ではF1と両親の検査値に相当する値を、戻し交配ラットではF1と親ラットに一致する検査値を示した。ALPでも近似の結果が得られた。このことから、ラットの血清LAP値およびALP値が遺伝的にコントロールされていることは確実と思われた。これらは実験動物での結果であり、環境因子などの影響の解析も今後の課題だが、遺伝が臨床検査値の系統差をコントロールする重要な因子の一つであることは間違いないと言えよう。また、ヒトの臨床検査値の個体差にも遺伝的調節機構が働いていることを強く示唆する結果と考えている。 今後は、検査値の系統差を決定している機構を遺伝子レベルで解析していく計画である。
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