研究課題/領域番号 |
01570331
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
鈴木 庸夫 山形大学, 医学部, 教授 (70004588)
|
研究分担者 |
池田 典昭 山形大学, 医学部, 助手 (60176097)
梅津 和夫 山形大学, 医学部, 講師 (10091828)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 窒息 / 縊頸 |
研究概要 |
これまで単純気管閉栓による窒息、絞頸モデル、溺れのモデルなどで呼吸・循環の経過を見て種々の新しい知見を得てきたが、縊頸のモデルについては犬の椎骨動脈を閉塞することが難しく、作ることができなかった。今回、犬の頸椎を露出し椎間にビニ-ル紐を一周させ、前頸部で交叉させ左右に強く引きつつ固定することによって、左右の椎骨動脈が完全に閉塞することを見出した。この方法と併せて同時に左右の頸動脈と気管を閉塞することによって縊頸モデルを作ることができた。 30匹の犬で、縊頸モデルを作り、その際の心電図・血圧・胸腔内圧(呼吸運動)・脳波をポリグラフのモニタ-で見ながらレコ-ダ-及びデ-タ-レコ-ダ-に記録した。実験後、デ-タ-レコ-ダ-に記録しておいた心電図を拡大して観察し、心電図の波形の変化を観察した。 大部分の犬では、縊頸開始後直ちに呼吸困難期が始まり呼吸は大きくなったが、その持続時間は30秒〜1分であった。それに続き、1〜2分続く呼吸停止期があった。それに続き、約半数の犬で数個の呼吸からなる終末呼吸が見られた。終末呼吸停止までの全経過は2〜3分であった。脳波は呼吸困難末期に消失し、血圧は呼吸困難末期に急激に低下し、呼吸停止後30秒位で零となった。心電図は呼吸困難期の開始と共に次第にR波が低くなり、呼吸困難の直後からST低下が始まり、徐々に著明となり、且つR-R間隔の増大が見られるようになった。 この結果を縊頸モデルのものと比較すると、呼吸困難期に著しい短縮があり、これに伴って、循環停止までの時間も縊頸モデルの1/2〜1/3になることが明らかにされた。
|