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酸分泌時の壁細胞形態変化とイオンチャネル活性化:プロトンポンプ阻害剤の作用

研究課題

研究課題/領域番号 01570389
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

上田 俊二  京都大学, 医学部, 助手 (70191913)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
キーワード胃壁細胞 / イオンチャネル / パッチクランプ法 / 膜表面積測定
研究概要

我々はこれまでパッチクランプ単一チャネル記録法を用いて胃酸分泌細胞はその管腔側膜にCl^-チャネルを、基底側膜にはCa^<2+>依存性およびcyclic AMP依存性のK^+チャネルを持つ事を証明している。しかしこの方法は細胞膜の一部を取り出してしまうため、これらのチャネルの細胞内制御機構や酸分泌刺激により起こる細胞内反応過程を調べるのに不適当である。これらの問題点を解決するためにはパッチクランプ全細胞記録法を用いる必要がある。また本法を適用すれば膜容量の測定も可能となり酸分泌時の壁細胞の形態変化も経時的、定量的に観察しうる様になる。そこで我々は本研究ではモルモット単離胃壁細胞にパッチクランプ全細胞記録法を適用し、酸分泌刺激による胃壁細胞のイオンチャネルの活性化および膜表面積変化について検討を加えた。単離壁細胞は静止時において外向き整流性および内向け整流性を示す2種類のK^+チャネルを持つ事が明らかとなった。このチャネルは酸分泌刺激によっては何らの変化も示さなかった。しかしながら壁細胞はカルバコ-ル刺激に対してCa^<2+>依存性K^+チャネル並びにCa^<2+>依存性非選択性陽イオンチャネルの活性化を示した。これらのチャネルは静止時は勿論の事、ヒスタミン刺激に対しても反応を示さない事が明らかとなった。次に全細胞記録法の下で正弦波による膜電位固定を行い、2位相ロックインアンプからの電流出力を膜抵抗性成分と膜容量性成分とに分離し、分泌刺激による膜抵抗および膜表面積変化の検出を行った。壁細胞はヒスタミン刺激に対しては主として膜表面積増加を示し、カルバコ-ル刺激に対しては主として膜抵抗の低下を示した。それぞれの反応は各受容体拮抗薬により抑制され、各受容体を介しておこる反応であると結論された。またこの結論は既に述べたイオンチャネル活性化についての結論ともよい一致を示していると言える。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shunji Ueda: "Acid secretagogues induce Ca^<2+> mobilization coupled to K^+ conductance activation in rat parietal cells in tissue culture" Biochimica et Biophysica Acta. 1012. 254-260 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 上田俊二: "単一培養胃壁細胞における細胞内カルシウムと胃酸分泌能の測定" 実験医学. 7. 103-108 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 上田俊二: "酸分泌刺激剤による胃壁細胞のCa^<2+>動員とK^+チャネルの活性化について" Therapeutic Research. 10. 223-228 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Toshihiko Yada: "Intestinal secretagogues increase cytosolic free Ca^<2+> concentration and K^+ concuctance in a human intestinal epithelial cell line" J.Membrane Biol.112. 159-167 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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